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カテゴリ:memories
久世光彦さん(演出家・作家)が亡くなって、1週間が過ぎた。
向田邦子さんと多くのTVドラマ(「寺内貫太郎一家」など多数)を つくってこられた方だ。 1981年、向田邦子さんが航空機事故で亡くなった時も ショックだった。 夏休み中、実家の居間、「えっ!」とテレビのほうを 振り返る中学生の自分・・・ 断続的だが、思い出せる。 久世光彦さんの死も、向田さんと同じく、突然で、ショックだ。 おふたりの作品を観たり、読んだりすると、幼かった頃の 実家の光景、特に食事中の光景を思い出す。 私は60年代も半ばに生まれ、おふたりとは世代が違うし、 祖父も父も「寺内貫太郎」とは程遠い人なのだが、 なぜだか思い出す。 長い座卓、着物に割烹着姿の祖母、若い父、箸の持ち方に うるさい祖父と帰省中の叔父の間に座っている私・・・ (父は長男で、私が生まれた時、叔母達は高校生、叔父は 中学生だった。) 「姿勢が悪い!」と、何度も祖父に背中を叩かれた。 叔父が左利きだったので、私の右腕とよくぶつかって、 お互い、ぶつぶつ言い合っていたっけ。 そんな祖父も叔父ももういない。 私には、まだまだ「大人」に教えてもらうことが たくさん残っているのに。 「大人」が一緒でないと、足を踏み入れてはいけない場所も 残っているのに。 久世光彦さんも、向田邦子さんも、数々の著書を通して、 私に「大人」の世界を教えてくださる存在だった。 おふたりの著書は、これからもきっと、幾度となく、 手にすることだろう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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