やっぱりバカが好き
というわけで、例によってレディースディなので映画を3本まとめて見た。ああ本当に「フリーランスはぁ、気楽な稼業ときたもんだ♪」。新宿に朝10時に集合と、仕事以上にマジメな時間で待ち合わせて一緒に見に行ったのは“あ”。1日3本なんて、他につきあってくれる人いないよな。で、最初に見たのが楽天ブログで大好評の「かもめ食堂」だ。いや、マジで。ふだん邦画って全然見ないから、ブログで存在を知ったのよ。これがまた、MOVIE WALKERのユーザー評価で「79%の人が5点(満点)評価」という驚異の成績を出している。この映画、タイトルどおり、舞台が“食堂”なので、見ているうちにいろんなものが食べたくてたまらなくなる。私の場合はカフェイン切れもあいまって、見終わった頃には「コ、コーヒーを飲ませろぉぉぉ」な状態に。お昼はしっかり食べましたとも、鮭とおかかのおむすびを。食後のデザートは六本木ヒルズgarbagnatiのエスプレッソ・ジェラート。これ、ものすご~~く濃厚なエスプレッソ味で、非常に旨いっす。2本目は「ニュー・ワールド」。1978年の「天国の日々」以来、巨匠と呼ばれつづけて、20余年。それなのに撮った映画はたったの4本という、奇才・テレンス・マリックの最新作。あのポカホンタスの物語だ(べつにアライグマと一緒に歌ったりはしないが)。もう冒頭から圧倒的に映像が美しい。この監督、けっこう独白のワンパターンなのだが、そのリリックがまた美しいのよ。で、「あっ! こんなところにバットマン!」なお楽しみなんかもあったりして。だが、私が「エエもん見たなぁ。これ、もっと評価されていい映画だよなぁ」と心洗われている隣で、“あ”は「ああ、この映画が最後じゃなくってホントによかった。ポカホンタスって、月9ドラマに出てきたら総スカン食うヒロインだよね。それより何よりコリン・ファレルをどうにかしろ!」と、間逆なこと思っていたらしい。たしかにコリン・ファレル、眉毛がつながった犬みたいな顔だけど(お風呂に入ってない役だから臭そうだし)。幕間のお茶はスタバへ。せんだいっこちゃんに教えてもらった飲み方(ホイップなしで、シナモンたっぷりふりかける)でバナナクリーム・フラペチーノに再トライ。おお! 確かにこっちのほうがはるかに旨い。でも、やっぱり甘くて↓コレがいる。さて、最後の1本(絶対にこれを最後に見ると決めていた)は、「プロデューサーズ」だ。これ、ひと言で言っちゃうと、「ブロードウェイ・ミュージカルの映画化」なんだけど、“映画でしかできない”シーンがいっぱい盛り込まれているところがすばらしい。なんといっても、サービス精神の王・メル・ブルックスだから、いけないネタ(ホモいじり、ユダヤいじり、ばばあいじり、会計士いじり)満載。「誰も止めるもんはいなかったんかいっ!」とツッコミを入れたくなるほどローにドスドスと叩き込んでくる感じ。わたしはやっぱり、こういうおバカ映画が大好きなのだ。といっても、おバカ映画なのに、ブロードウェイの職人芸がしっかり堪能できちゃうところがスゴい。途中、何度も拍手したくて手がウズウズしちゃった(1回だけ「Yahooooo!」と雄たけびはあげちゃったけど、誰も気がついてないよな)。昨日が劇団四季、今日はコレ……この順番が逆だったらと思うと、ホッと胸をなでおろしちゃうワ。この映画、エンドロールが終わって場内が明るくなるまで気が抜けない。チョビチョビと細かいギャグが挟んであって、席が立てない。いったい何人がamazon.comで「我が闘争」を買ってしまうのだろうか。そんなおバカ映画大好きな私が、今一番見たいのはコレ。