勝ったからよろしい。
何度もしつこいようだが,野球というスポーツは得点の多い方が勝者であり,その得点の決まり方はホームインが認められた走者の数でしかないのだから,それを淡々と遂行すればよいのである。昨日もそうだが,今日もそれができたから勝った。だからこれでよい。公認野球規則上はテクニカルポイントもアーティスティックポイントも一切ないのだから,勝ち方の追求というものは意味がない。どうもカープファンの一部には頭の弱いのがいて,さかんに「守り勝つ野球」を唱道しているのであるが,野球の本筋からそれる邪道中の邪道であり,採用してはならない。今日の勝ち方などきっとケチをつけたがるのがいるだろうが,アホかといいたい。もちろん昨日以上に今日の野球は反省しどころが多かったが,それとこれとは別問題である。今日はなんといっても森下に尽きる。投げる方はまだまだ調整途上だったのかもしれないが,3安打3打点は立派である。いや,投げる方も最初3イニングスを完璧に抑えたのだから,それでいい。昨日の雪辱に燃えるベイスターズの打撃陣を軽くあしらい,その間に自らのバッティングも込みで得点を重ねたのだから,森下が今日の試合の流れを作ったといって過言ではあるまい。オフェンスは昨日ほど華々しさはなかったが,それでも10点取ったのだから文句なしだ。あとは徐々に火力が温まって問答無用でスタンドにたたき込む当たりがたくさん出てくればもっとよくなるだろう。今は粘って粘って繋ぐしかないのだから,それをやっていけばよいし,今はとりあえずできている。もちろん,それだけで長いペナントレースは戦えない。それができなくなったときに,勝つための武器になるのは火力だ。断じて相手の1点を削る「守り」ではない。敢えて気がかりな点を挙げておくと,この2戦,昨年ベースからみての「新戦力」の擡頭が少ないし,伸びしろという面からも不安がある。要するに,この2戦はすべてがうまくかみ合ったから,その上に相手がこけてくれたから勝てたともいえるのである。昨年からチームを変革しての結果ではないのだ。それは球団当局と一部ファンに否定されたからやむを得ない面があるのだが,それがなければ長丁場は戦えない。明日は遠藤淳志対坂本裕哉のマッチアップとなる。昨日今日みたいにうまくいかないのは必至だろう。そういうときに,めげずにガツガツと点を取りに行けるか。ベイスターズは,少なくともそれはできていた。果たして今のカープやいかに。打ち勝てば道は開ける。BlogPeopleSIGMA People