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カテゴリ:言語・文化・コミュニケーション
同時通訳の訓練でシャドイングというのがある。
話し手の言葉をそっくりそのまま、 間髪を入れず真似してしゃべることである。 このシャドウイング、人間の音声ならともかく、 他の動物の音声のシャドウイングは難しい。 声帯が違うのだろうか。 野良猫が鳴いている時、シャドウイングして話しかけてみるが、 まず最初、猫はぎょっとしてこちらを眺めるか、 じろっとこちらを向いて沈黙のまま眺める。 「・・・俺の言葉を真似してるのはわかるけど、お前、猫語、下手だな・・・」と野良猫。 「・・・努力してるんだから、努力を買ってくれない?」と私。 無言のうちに、このような会話が交わされているような気がする。 野良猫は、 「仕方ない、答えてやるか・・・」とばかりに、 普通はそのうち「ニャア」と返事してくれる。 だが、つい先日はある家の玄関口で必死で鳴いている猫に、 猫語で声を掛けたら完全に無視された。 あきらめずに、しつこく数回、その猫の鳴き声を真似して呼びかけたら、 数回目に 「何だよ、うるさいな。俺は今、忙しいんだ。 この寒いのに、家から締め出されてるんだぜ。 一生懸命、家の人に『入れてくれ~!』って鳴いているのに、 家の中にいる俺の飼い主は、全然気づいてくれないんだ。 でも、何で何の関係もないお前が気づいて、返事するんだよ!」と、 横目でじろっと睨みつけられた・・・ 確かに、お邪魔様でした。 答えて欲しい相手以外の相手が答えてくれても、腹が立つだけだよね。 猫の心って、本当に人間と同じなのね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.11.30 17:37:11
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