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カテゴリ:言語・文化・コミュニケーション
遥か昔の学生時代、住んでいた大学寮にスペイン人のシスターが何人かいた。
そのうちの1人は日本語も英語もできなかったけれど、まるで天使のよう。 いつも一生懸命、片言の日本語で、日本人学生と話すのだった。 ある時、学生達は翌日実施されるテストの話でわいわいと盛り上がっていた。 そこに登場したシスター。 学生達がシスターに、 「シスター、明日テストがあるんです!」 日本語はよくわからないけれど、 この場の『楽しそうな雰囲気』を壊さず、 とにかく話を合わせて何か言わなくては・・・と思ったのか、 シスターは日本語で曰く、 「・・・まぁ、それは美しいですね!」 学生達は、 「・・・・・(←絶句)」 一瞬の間を置いて、ある学生が、 「ええ!シスター、それはとても美しいんです!」と言うと、 つられて他の学生も 「ええ!シスター、とても美しいんです!・・・」 (←みんな「思わず言ってしまった!」という感じ・・・)、 多分「美しい」とは、 スペイン語の単語「bueno」の訳なのだろう。 テストのどこが美しいのか。 明らかにスペイン人のシスターには、「テスト」という単語の意味がわからなかったのだ。 日本人でも外国人でも、母国語以外の言語で話す時に、 相手の話に合わせようとしてやっていそうな間違い。 今なら年の功で「シスター違いますよ~」と笑って訂正しながら、 うまく話を盛り上げられたかも、 相手の今後のために正しい意味を教えるべきだったかも・・・と思うが、 その時は誰もうまく訂正できなかった。 盛り上がった話に水を差さずに、 相手に嫌な思いをさせずに、 間髪を入れずに、相手の間違いを訂正するのは難しいのかな・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.03.27 14:24:02
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