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Pussy Cat Sophie (子猫ソフィの猫物語)その他

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2009.07.08
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遥か昔、学生の頃、ロンドンで電車に遅れかかって、
英仏海峡の船に乗り損ねそうになったことがある。

そこに、スーツを着たハイヒールの、
いかにも英国人風キャリア・ウーマンが通りがかった。
一人旅の女性が道を聞いても、安心できそうな女性である。
私は素顔で、Tシャツ、ジーンズ、スニーカーだった。

「ABC駅で何時発の列車に乗りたいんですけど、どうも迷子になったらしいんです。
 駅にはどう行けば良いんでしょうか?
 英仏海峡を渡る船に乗るために、どうしてもその列車に乗りたいんです。」
そう彼女に聞いてみた。

それを聞いて時計を見た途端、彼女は
「走って!!!!遅れる!!!!」と言い、
あのハイヒールで私の荷物を持って、
全速力で走り出した。

私は160cmと欧米人から見れば小柄で、彼女は私よりも遥かに背が高かった。
しかも、私は素顔だったので、まるで子供のように見えたのだろう。
それで荷物を持ってくれたのだと思う。

彼女は、「ちょっとこれはもう間に合わないかも!」という感じだった。
私はロンドンの土地勘がないので、とても悠長で、
「駅までどのくらいかかる、もうほとんど間に合わない」という感覚がゼロだった。
「え? もしかして、もしかすると間に合わない?・・・」という感じで、
よくわからないまま、彼女の後をついて、必死に走った。

駅に着くと、もう列車が走り出していた。
列車の最後列のデッキに、彼女が荷物を投げ入れ、私が飛び乗った。
今考えると、映画みたいなシーン。
(でも遅れたら一大事だから、その時はそんなことも考えず、必死だった。)
もちろん、彼女の名前を聞く暇もなかった。

イギリスというと、いつも彼女を思い出す。
彼女のおかげで、
イギリスとキャリア・ウーマンに対する私の印象は、今でもとても良い。

彼女は遥か昔一人旅の学生を助けたことなど、もう覚えてはいらっしゃらないだろうけど、
この場を借りてお礼を申し上げます。





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Last updated  2009.07.12 17:41:33
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