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カテゴリ:言語・文化・コミュニケーション
私の声を聞いていると、安心してよく眠れるそうだ。
そう言えば、赤ちゃんや猫や犬に話しかけると、泣き止むことが多い。 私も、自分で吹き込んだ朗読「ごん狐」をチェックのために聞きながら、 うとうと気持ち良く眠り込んだっけ・・・ 「よく眠れる声や言語のイントネーション」というのがあるのだろうか。 私自身、遥か昔の大学時代に、 イギリス人教授のシェークスピアの授業で眠り込んだことがあった。 オックスフォード大卒のその教授の英語は、本当にとても心地良く眠れた。 上品でおだやかでまろやかで・・・流れるようで。 まるで雲の上にいるかのよう。 その授業を取るかどうかを決めるために、 最初の授業で張り切って最前列に座っていた私は、 一生懸命あの美しいイギリス英語を聞いているうちに、どんどん夢の世界に引き込まれて、 迂闊にも眠り込んでしまったのだった。 (皮肉にも、頑張って聞けば聞くほど眠くなった・・・・涙!) 授業の途中でハッとして起きた。 よく注意されなかったなと思ったが、周りを見渡して納得した。 半数以上の学生が机に突っ伏して眠っていたのだ。 だが、最前列で眠ってしまった私は、さすがに懲りて、あの授業を取るのを断念した。 これは絶対、毎回眠り込む。そう思ったからだ。 毎回、毎回眠り込んでは、いくら何でも先生に失礼である。 そういえば、数年前にもイギリス映画「ハムレット」のDVDを見ていて、また眠り込んだ。 私はイギリス英語をゆったりとしゃべられると、 子守唄代わりになって、良く眠れるようだ・・・ あのリズムとイントネーションが、うっとりと心地良くて・・・ 眠れない時に、羊の数を数える必要はない。イギリス英語を聞けば良いのだ。 ただし、映画「ロビン・フッド」のようなテンポの速い英語は、 同じイギリス英語でも眠り込まなかったので、 ゆったりとしゃべってもらう必要があるようだが・・・ (ただし、この映画の主要な出演者は、イギリス英語をかなりうまく真似しているが、 ニュージーランド人やアメリカ人など、英語が母語ではあっても、 イギリス英語が母語ではない人達だった。) 人は私の声もよく眠れるという。 天使の声と言った人もいた。 そんなにうっとりと眠れる? これは良いのか悪いのか。 今になって、当時の教授の心境が、学生を叱らなかった教授の気持ちが、 少しわかる気がする。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012.05.03 02:13:59
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