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カテゴリ:言語・文化・コミュニケーション
今日は2ヶ月に1回の病院の外来の日だった。いつもより少し少ないけど、それでも山のようなお薬(大きなビニール袋2つ分)をもらった。普段はとても持ちきれないので、宅配便で送るのだが、今日は少し少ないから自分で持って帰れるかな・・・と思って持って帰ることにした。かなり体力も付いたしね。でも、帰りの電車は会社帰りのサラリーマンとぶつかって寿司詰めで、不運なことに座れなかった。
電車の出発間際になって、人を押しのけ押しのけ、たくましいおばさまと8歳くらいの元気いっぱいの男の子が、かなり強引に乗ってきた。何か凄いな・・・と思ってみていた。 15分前後立ちっぱなしだったところで、私の真ん前の席が空いた。・・・が不運なことに、ちょっと離れた所に老夫婦がいたのだった。それでみんなで道を空けて、私ではなく、ちょっと具合の悪そうなおじいさんが座った。う~ん。私も大きな荷物を抱えてちょっとしんどいな~と思ったが、仕方ないではないか。 同じく仕方ないな~という感じで、座っていた30歳前後の男性が立ち上がって、おばあさんに席を譲った。 また10分ほど経ったところで、老夫婦が礼を言いながら降りていった。まぁ、順当に行けば、空いた席の真ん前で大きな荷物を抱えて疲れきっている私と、席を譲った男性が座ることになる。周りもそう思っていた。 そう、例のパワフルなおばさまが、凄まじい勢いで、手で人を跳ねのけ押しのけしながら、空いた席めがけて突進してくるまでは。そして、あっと言う間に私の真ん前の席に座り、もう1つの席を手でぱっと覆って、子供のために分捕るまでは。 おばさまも子供も元気いっぱい。またしても座りそこねた私と男性、そして周りの大人は疲れきっている。みんな「一体何なんだ、この親子は?マナー違反だよな。」という感じで、このおばさんと子供を見ている。 さっと確保した座席でおばさまはくつろぎ、子供は足をピコピコ跳ね上げながら、ゲームに夢中である。2人とも元気そのもの。 何で一番元気な人が座るわけ? ・・・とその時、おばさまが子供に話しかけた。 その言葉を聞いて、納得した。 中国語だった。 香港人が大嫌いな中国本土の言葉やマナー。 電車の中の私達は、噂に聞いていた悪名高い中国本土人のマナーを日本で垣間見たのだった。中国本土の人は礼節を守っても、かなりのパワーがある。守らなかった場合は、更に凄まじい。 もしかしたら、あのおばさんはAさんの言う中国本土の南の方のネズミさんだったかも。 (←こと自分が利益を得ることに関しては、とにかく動きが素早い!) そういえば、疲れきった私達、特に私は大きな荷物を抱えてモタモタし、すぐに席に座れなかったが、このおばさまの動きは、その私達のノロさの隙をついて、超がつくほど素早かった! あのおばさまにとって、あれは明らかに当たり前の行為だった。みんながあっけにとられて、彼女をみつめても、彼女は平気だった。 「場所取りのどこが悪いのよ」「場所取りに負けた方が悪い」「ノロイ方が悪い」という感じ。 これが中国本土式の発想・・・弱肉強食の文化。 他人や弱者への配慮というものに、全く価値を置かない中国本土文化。 腹が立つというより、ただただ圧倒された。 根本的に価値観と判断基準が違うとしか思えなかった。 自分や身内のために、なりふり構わず、正当な論理もマナーも全て無視して、 権利や利益を強引に獲得する。自分の行動で相手がどうなろうと全く気にしない。 しかし、おそらく中国本土ではみんなこうだから、これが当たり前。 これは中国本土では「なりふり構わず」という行動ではないのだろう。 今の中国という国は、こういう人たちで構成されているのだ。 国際関係における中国の行動パターンを思い出して、妙に納得した。 でも、個人レベルでも、超パワフルな中国本土人おばさんに中国本土マナーを見せつけられ、 会社帰りで疲れ切った日本人サラリーマンと病院帰りの私は、更にどっと疲れたのだった。 元気なのは、中国人のおばさん親子だけ・・・ お願いだから、「郷にいりては郷に従え」で、日本に居る時は日本のマナーを守ってくれないかな~。中国本土式マナーは、中国本土に帰ってやってね。大抵の日本人はあなたたちほどパワフルじゃないから、とてもじゃないけど、中国本土式マナーについていけないのよ・・・。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2013.10.05 05:30:57
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