母のこと。
母のこと。
最近COVID-19のせいで、面会もままならない。
昨年姉である伯母が90歳で亡くなり、それからだんだん弱ってきた気がする。
母は四人きょうだいの3番目。
一番上のお兄さんは3歳か4歳で幼くして病死したそうだ。なので実際は三人きょうだいという感じ。
昨年亡くなった伯母、母の実家を継いだ叔父、その間に母。
叔父のことは私はずっと「お兄ちゃん」と呼んでいる。一度「叔父さん」と言ってみたがしっくり来なくて。母の実家の総領として日々奔走している誠実で聡明な人。本当にすごい人だなぁと思う。
叔父の連れ合いの伯母も、一度「伯母さん」と呼んでみたが、しっくり来なくて、「お姉ちゃん」と呼んでいる。優しくてほっこりした雰囲気だけど芯の強い人。
なんとなくうちの嫁と共通している気がする。
二人が結婚する前から「お兄ちゃん、お姉ちゃん」と呼んでいるからその方がしっくりくる。
伯母の連れ合いの伯父も今年亡くなった。
伯母夫婦には子供がいなかったので、伯母には私も弟も従妹たちも、そしてうちの息子も孫のように可愛がってもらった。
伯父は潔癖症なところがあるから伯母はとても気を使っていたけど、定年退職してからは掃除や洗濯は伯父が進んでやり、伯母には「やらなくていいよ」と言っていたようだ。ジョークをよく繰り出す人だった。
母は、父が仕事を転々としていたりするので私が中学生になるときに働きに出るようになった。
鼻歌歌いながら家事をしたり、
内弁慶なところはあるけど、結構アクティブなところもあった。
父はもともとお坊っちゃま(実家は開業医だった。父方祖父が亡くなり、廃業、そのあとみんな郷里からこちらに上京)。でも仕事を転々としながら苦労もした。
私たち姉弟やうちの息子には甘々だった。困った時に助けてくれた。
両親は真面目な人たちだった。
母は今は認知症で話すこともできない。
寝たきりに近い状態になっている。
グループホームのスタッフの方々に丁寧に介護してもらっている。
慣れ親しんだグループホーム。
最期迄いるのは難しい。
私もぼろぼろで介護を担うのは無理、弟も仕事で家を空けるから母を一人にしておくわけにはいかない。
なので特養の申し込みをしていた。
最近そのうちの一ヶ所からお声がかかった。
今日家族面談、明日は入居担当者がグループホームに行ってケアマネから母の様子を聞き取りして、近々入居判定会議にかけるそうだ。
母は要介護4。右手で体を掻く位で問題行動はない。
ただし月に一度位少量の嘔吐をする。
食欲はあるけど食べても身にならず、痩せてしまった。骨も一層脆くなって、最近右手の小指にひびが入ってしまった。
更にお腹にしこり?が見つかり、腹部CTで直腸の一部が肥厚しているという結果。
便潜血検査をして、更に確定診断をするそうだ。
もしかしたらガンかもしれない。
COVID-19でなかなか面会ができず、たまたま特別に会える機会があると、会う度に小さくなって弱っていくいく母。
この先長く無いかもしれないという予測が、仕事柄思い浮かんでしまう。
もう家事をしながらの母の鼻歌は聞けないし、どこかに出掛けて美味しいものを食べたりすることもできない。
せめて私が今勉強している介護美容の施術をして、苦労した母、思うように話したり動けずに辛い思いをしてるだろう母に少しでも和んでもらいたい。
そんな事もできないご時世。
悲しいやら悔しいやら。
私は何のために生きているのか?