プラハ国立歌劇場「アイーダ」
ホントは今日はウォーキングの日。 たまたまお昼時にお弁当を温めようと電子レンジのある台所に行ったら、同じフロアの他部署の方が何やらお話している。どうやら二人で今夜コンサートに行くらしい...と判ったので「何のコンサートですか?」と聞いてみたところ、なんとオペラを観に行くというではないか!!「いいですね~^^で、演目は?」と聞いたら、かの有名な悲劇、「アイーダ」である。ちなみに筋は知っている。「うわっ、それ一度観てみたいってずっと思ってたオペラです!」「あらそう~!良かったらririさんもどう?オケ付きで名門のプラハだし、安く観られるから絶対に観といた方がいいわよ。大きな声じゃ言えないけど、私なんて今日の総会ブッチして内緒で行くんだから(笑)」 おいくら?と尋ねてみたら... うちの会社は若干業種的にマスコミみたいな側面があるのだが、私の部署より遥かにそっち方面に近いお二人の部署では、人脈的にそういう恩恵にあずかるチャンスが多いらしい。 なんと、18,000円の席を3,000円でいいというではないか><! これはもう、何がなんでも行くしかないだろう、ということで行ってきた。はじっこだったけど一階で観られましたよ~。破格のお値段である。 意外にも初オペラだったのだが、昔からクラシックとミュージカルが好きなので、どちらの要素も入ってるオペラは全く違和感なく楽しめた。興味深いことに、舞台の両側に細長い電飾じみたプロンプターがついていて、歌詞の対訳がタイミングよく出てくるのだ。いやー、字幕ってああいう仕組みになってるのねー@@!! 主演の女性陣、二人(ヒロインのアイーダと恋敵のアムネリス)は美貌といい歌唱力といい、ケチのつけどころがない。もちろん男性陣も...といきたいところだが、ヒロインの恋人役のラダメス将軍が「ハンサムで勇敢な若者」...の設定のはずなんだが...(歌はよい) あれれ??? 完璧な西郷隆盛体型(ずんぐりむっくり)の、白髪まじりのおっさんではないかーっ!! まあ、オペラ界ではありがちだとは思う。 しかし、小学校の時に「名作オペラ物語」というダイジェストを読破し、「アイーダ」の命を貫く愛に憧れていた私としては、かなーりイメージが...(-ー)...。 私の中では、ラダメスは「オペラ座の怪人」のラウルをもっと勇敢にした感じのイメージなのにぃぃ~~(どちらにしても正統派の二枚目路線)!! それにしてもやっぱり生オケはいい。ヴェルディの音楽もとても美しくて気に入った。どこか現代的な要素があるので、さすがに19世紀の曲だなーと思う。舞台を観ていて、音程が危なっかしかったり、声がひっくり返るんじゃあ?という心配をしなくていいってのは実にいいもんだー。 そして、何度もカーテンコールに応えるヒロインを見て、「生まれ変わったらプリマドンナってのも捨てがたい...」となぜか妄想モードに突入。 それにしても面白いことに、どぉぉおんなに王女がラダメスに横恋慕して思いの丈をぶちまけても、二度とアイーダに会えないと脅されても、ちっっっっとも彼の心が動かないのはルールズ的で非常に興味深かった。私ならあなたの命を助けられる、と権力者で美人の王女に持ちかけられても全然あかんのである(アイーダのことは美人美人とさんざん賞賛しているが、王女に対するそのような言葉はゼロ)。結末を知っていても、「アムちゃんよ~、男を追っかけたらそらあかんがな。もっと別にいい男はいるんやさかい、せっかくの美貌が泣くでー!!」となぜか関西弁で説教したくなってしまった。 昔の物語や、ドラマや映画を観てもラブラブな恋愛パターンって... やっぱり踏襲されてるもんなのねーと感じ入ったなぁ。 ぜんっぜん関係ないけど、途中で「エジプト版喜び組」みたいな女性ダンサー二人が踊るシーンがあったんだけど、この振り付けがなんだか...「ヘンなおじさん(byしむけん)」ちっくで、妙にツボに入ってしまった。 芸術を愛する私だが、同じくらいギャグも愛してるってことだな。 それにしても、今日はお誘いして頂いてホントにラッキーだった^^ 感謝感謝!