経営者の教科書を読む
僕は全然知らなかったのですが、「経営指南役」としてその世界では超有名だった一倉定(いちくら・さだむ)という人がいます。もう今から十数年前に鬼籍に入られた人なのですが、存命中は、5,000を超える企業を経営指導し、倒産寸前だった多くの会社を救ったことで知られており、しかも考え方の曲がった、いい歳をした社長を捕まえて叱りとばすことが日常茶飯事だったとか。そのことから、氏を知る経営者の多くが震え上がるほどの厳しい人だったということです。その確かな実績が証明するように、一倉氏が亡くなって十数年経った今もなお、氏を慕う有志が集まってOB会を組織し、毎年のように合宿形式で経営勉強会を開催しているんだそうです。恥ずかしながら、僕は一倉定氏の存在を全然知りませんでした。で、「社長学シリーズ」という氏の著作が十数巻あるのですが、まずはそのシリーズの集大成という本を手にしました。【送料無料】一倉定の経営心得 [ 一倉定 ]価格:3,465円(税込、送料別)数々のフレーズが記載されていて、どれもこれも「確かに、確かに」とうなずくものばかりですが、その中にこんな強烈なフレーズがありました。「いい会社とか悪い会社とかはない。あるのは、いい社長と悪い社長である。」「社長の定位置は社長室ではない。お客様のところである。」言われてみれば、至極当たり前のことですが、地位が上であればあるほど、この簡単な理屈が見えなくなる、というのは世の常のようです。僕は社長ではありませんが、肝に銘じないといけないところは多々あります。