部下を前にスピーチする法
先月から異動してきた今の部署。毎月第1週の水曜日と木曜日の始業時に、全体朝礼を行う習慣になっています。2日かけて行うのは、本社の建物内と、本社から数百メートル離れた別館に社員が分散されているから。水曜日は本社、木曜日は別館で行う、ということです。人数が多いので、頻繁というわけにはいかず、月イチのペースなのですが、『しゃべりたがり』の僕は、密かに「回数を増やしたいな」とも思っています(笑)さて、どうかすると僕のスピーチは長くなる傾向があって、それでも自分なりに削ぎ落としてスクリプトを書くのですが、結局、今回もA4用紙で3枚分になっちゃいました(^_^;)スピーチ時間はだいたい10分。しゃべっている方はそれでも足りないぐらい、という気でいるのですが、聞く方はたまらんでしょうね。たぶん頭には入っていないはず。そういうわけで、朝礼が終わってから各職場に赴き、何人かにフィードバック・インタビューを試みました。「僕の話、分かった?」というふうに聞くと、彼らは遠慮して「はい、十分伝わってきました」と答えるはずで、これだと意味がない。なので、ちょっと頭をひねって、こういう質問をしてみました。「僕の話で、分かりにくかったところはどこ?」と。『分からない』ことを前提にして、聞くわけですから、きっと引っかかる人が1人や2人はいるだろう、と思ったわけです。ところが、みんな引っかからない(笑)一様に「分かりやすかった」「ストンと腑に落ちる話でした」と「良かった良かった」感想ばかりなんです。それでは自分にとってあんまり学びにならない。辛口の指摘があってこそ、次回のスピーチに活かせるわけですから。うーーん。ここまで遠慮されるとは、まだまだみんなと信頼関係が築けてないんだなぁ。そんな中である女性社員から声をかけられました。「私は、2年前の勤続表彰での、まさやんのスピーチが忘れられない」と。--おや、嬉しいこと言ってくれますやんでもそういや、その時もスピーチ時間が長くて、一部からひんしゅくを買ったんですよね(苦笑)「今日の話もとってもよく理解できましたよ。私はからっきしコミュニケーションがヘタで…。何かスピーチにコツでもあるんですか?」--そうねぇ。コミュニケーションがヘタかどうかは、 他人が決めることであって、自分が決めることやないんやけどねぇ。 ただ、こういう場で必ず自分が守ろうとしていることが1つあるね。「え? 何です、何です?」--絶対に二人称にならないこと。 「あなたがた」「みなさん」という言葉は御法度。 これ、言外に「僕とあなたたちは違うんだ」と宣言しているようなもんでしょ? そんな言い回しで、共感を覚えてくれる人はたぶんいないと思う。 なので必ず一人称にするんよ。「われわれ」とか「私たち」とか。 そうすると人間の心理でね。そういうフレーズで言い回すと、 マネジャーも含めた全員に仲間意識が芽生えてくるわけ。「へぇーっ! そういうもんなんですか!?」--はい。この理論、受け売りでっけどな(笑)ということで、世のリーダー、マネジャー諸君。スピーチするときは『一人称で語りかける』のが王道のようです。【送料無料】共感を呼ぶ!友人・同僚・上司・親族のスピーチ価格:1,050円(税込、送料別)