アートの島 香川県 直島 に行く
瀬戸内海に 「アートの島」 と呼ばれる島がある事は知っていましたが、島の名前も どのあたりにあるのかも知りませんでした。先日、短大時代の親友と 「どこかへ旅行しよう!」 という事になり、彼女が見つけてくれたのが、 香川県香川郡 直島 (なおしま)これから何度もリピートして訪れることになるだろう、ステキな 不思議な 島でした。調べてみると、1980年代から、「文化的な島へ」 との理想を掲げ、いろいろなプロジェクトを立ち上げたようです。この島を訪れた方々のブログは、長文になってしまうようで、私も上手く簡潔にまとめ上げるのは難しいなと思ってしまいます。それは直島のアートが実際に体感しないと、それがどれだけ素晴らしいか、表現するのがとても難しいからだと思います。 静かな瀬戸内の島に流れる日常の時間に 現代アートが違和感なく共存する 不思議の島 直島 新神戸駅から 新幹線で 岡山へ 在来線に乗り換え 宇野駅下車 船で 約20分 直島 に 到着 地中美術館 2004年開館 安藤忠雄設計 クロード・モネ ウォルター・デ・マリア ジェームズ・タレルの 3作家の作品のみ 展示 玄関口は地上にありますが、美術館は丘に埋没しており、作品は地上から取り入れた自然光のみで展示してありました。私は絵画に詳しいわけでもなく、美術館に行っても、ひとつひとつ じっくり観るという事が出来ません。が、この美術館は本当に素晴らしく、心にずっしり余韻を残してくれました。特筆すべきは モネの 「睡蓮」モネの部屋は モネの絵画と空間を一体にするために、サイズ・デザイン・素材(壁面・床・天井)が選ばれたとの事ですが、廊下の先に現れた、真っ白の部屋。そして、その奥に 最晩年に描かれたという 「睡蓮」 号数は解りませんが、横長のかなりの大作。真っ白の空間に(床・天井・壁、全て白)、浮かび上がるように掲げ挙げられた 「睡蓮」 に圧倒されてしまって、しばらく 部屋の中に進む事が出来ませんでした。絵から出るオーラのような物を感じたのは 初めてのことです。安藤忠雄氏の設計は 「人間の知性と感性の刺激を体感する場所」 という、この美術館の目標を見事に成功させています。 こちらは 本村地区に繰り広げられる 「家プロジェクト」 のひとつ 護王神社 (杉本 博司 作) 本殿に上がる階段はガラス製で、階段の下には地下通路がありました。 人一人、歩くのがやっとの幅。壁をつたいながら、光を目指して歩いていると、不思議な感覚に襲われる。 こちらは、 南寺 (安藤忠雄 設計 ジェームズ・タレル作)私は、疲れて 放心状態で座っています。というのが、この建物は 中に入ると 真っ暗! もう救いようのない 暗闇!!入れる人数も限られていて、このときは10人。係りの人が 「壁を伝いながら、進んで下さい」 て言うんだけど、経験したことのない、 「救いようのない 暗闇」 に恐怖心が増すばかり。少し歩くと、壁にぶつかり、迷路のようになっており、いったい、どこまで連れていかれるのやら「ベンチがあるので座ってください」 手探りで、ベンチを確認する。「今から、7、8分 静かにして 前を向いていてください」閉所恐怖症の私が この状態で 7,8分も耐えれるのか。過呼吸になって運ばれたら、一生の恥(笑)深呼吸しながら、必死で耐えていると、前のほうに ぼんやりと うっすらと 淡い光が浮かび上がってくる。その光は だんだんと大きくなり、 やがて 長方形に切り取られたような光が目の前に現れる。それは、人工的な光ではなく、屋外からの光であり、 やがて切り取られたような窓が存在することを知る。 「絶望的な暗闇」 の中にあっても、 人はその状況に慣れるように作られていて、見えなかったものが、見えてくるという事を体感する。 外に出て、ほっとしたとたんに どれだけ緊張していたのかに気づきました。この島に再び訪れても、ここに又、入る勇気がありません。(笑) はいしゃ (大竹 伸朗 作)廃材をモチーフにしたコラージュで、家の外も中も埋め尽くされている。状況劇場や天井桟敷の舞台セットのよう。 島を歩いていると、さりげなくアートが施されている。民家に立てかけられた 流木アート 毛糸でつくられた猫のモチーフこういうお遊び的アートが島の中に沢山あって、 それを見つけるのも楽しい これは 銭湯です 中もこんな感じ。 泊まった所 公営の宿 直島ふるさと海の家 つつじ荘 宿のスタイルは モンゴル式テントハウス パオ ・ トレーラーハウス ・ 和風コテージ私たちが泊まったのは和風コテージ1室タイプ。 8畳くらいの和室と 風呂・トイレ付きベランダを出ると、すぐそこに 小さな海水浴場が広がっています。 直島のほんの一部を綴っただけですが、 もう字数制限が気になります。(笑)この島の観光には、外国人(主に欧米人)がとても多く、不思議に思っていたのですが、外国の雑誌でよく紹介されて有名なようです。 島の魅力に取りつかれて、移住してきた人も多いようで、立ち寄ったカフェのオーナーも、関東出身、アメリカ在住からの移住だそうです。 ギャラリー・カフェ・イン くらや 海は人々の疲れた心を癒してくれる場所だったはず寄せては返す波音を聞きながら 沈む夕日、 昇る朝日を眺めながら そんな海を取り戻せる日が、誰の上にもやってきますように。又、訪れます。 直島。