『 夢の代金 』
8月頭より、 今年度のミュージカル練習が 本格的に始動する。 練習初日。 写真屋さんが撮影され、 個々人で注文していた写真が 配られる。『 スタッフ 』 なので、ステージに上がらない私は先生からメンバー から次々に 矢継ぎ早に 責められる。。。。それもまた有難いことなのだと 思い直し。めでたいことに、今年はカムバックした有力メンバーが3名。また、小学校低学年の子どもたちも 新しく6名。中学生も2名、高校生1名が増え、嬉しい賑やかさ。こんなに増えたことは なかった由にて「 それもこれも、今春の公演が素晴らしかったから 」と、主宰者さんが喜んでいらして、何より。『 夢の代金 』月の黴菌たちが、かぐや姫に 「 3つの願いを叶えよう 」 と甘く囁く場面である。 「 姫の 恋しいおじいさんと おばあさんに逢わせてあげよう 」「 不老不死の薬も思いのまま 」「 3人で 未来永劫、倖せに暮らせるぞ 」そんな甘い言の葉に釣られ、姫は下界へと堕ちてゆく。「 それって 何か 違わない? 」「 もっと大事なことって あるでしょう? 」姫を懸命にとどめようとして失敗する友人の宇宙人たちは姫を守るため 一緒に堕ちてゆく。堕ちて 守れず ただの傍観者になりさがる。 結成10周年目の今年は、太平洋戦争がテーマであり、8月6日に 皆が消えて行く重たい大作となった。練習初日から、既に 8回目。踊りの振り付けもつき、厳しい演技指導が始まり、現在のところ、私は することもなく、居場所もなく。傍観者然と 客席から 先生からの諸注意、気付きをぎっしりと台本に書き込みながら。私の3つの願いは。私の 夢の 代金は ――