格闘狂時代 1
グローブ空手日記に書きました、格闘技団体での出来事を回想したいと思います。一部有名選手が登場しますが、伏字で書きます。「ヨーロッパのキックの○○級チャンピオンとプロのリングで戦ってみませんか?」新興格闘技団体のS館のN代表からの言葉にその場にいた門下生の数人は耳を疑った。ここは居酒屋で道場のみんなで飲みながらはいえN代表はまんざら冗談でもなく「半年くらいプロ式の練習したら、勝てるかもしれないんだけどなぁ」と続ける。シュートボクシング(以下SB)のアマチャンピオンになり子供達への格闘技普及と、グローブを使ったSBを母体にした新興格闘技団体を有志数名と立ち上げ、抜群の行動力とアイデアで後に実業家として成功したN代表の若き姿がそこにあった。K-1GPが開催され、グローブ空手のアマチュア大会に賞金が賭けられたりと数ある空手のルールの中にこの時代、グローブルールが付け加えられた。素面を殴られるという当時禁断のルールから逃げることは意気地なしではないかと思った。そんな私が、修行のためにS館に入門した1ヵ月後の出来事であった。 続く