選挙葉書の遅れが示すもの
10月15日に公示されたこの総選挙ですが。
一、選挙葉書の遅れトラブル
夕べ、ゴミ屑籠を調べました、選挙葉書が見つからなかったんです。
「要らない広告チラシにまぎれて捨てちゃったのかな?」
「それとも、何かトラブルがあって、来ていないのかな?」
それで、今朝(10月17日)の一番で、市の選挙管理委員会に連絡したんです。
『選挙葉書が見当たらないんだけど・・・』って。
すると、職員の方から、
『急な選挙だったので、印刷が遅れている。順次発送しているから、待ってほしい』とのこと。
それで、納得です。
午後3時に見たところ、確かにポストに選挙葉書が到着していました。
こんなことは、初めてです。
二、しかし、問題はもっと重要で、選挙の中身が国民に周知されない危険があることです。
テレビを見ていても、氷の上を滑るような選挙報道です。
この総選挙で何が大事な問題なのか、材料の提供が弱いと思うんです。
各党とも「あれをします、これをします」のいいことづくめですが、では問題がどこにあるのか、その点の突っ込んだ議論が、明らかでない。
そもそも、与党は政権を何十年もやってきたんだから、だったら今までにやってきてたらいいのに。いまさら、「あれします、これします」ったって、本当なのか。その課題は目新しいものではなく、これまで努力してきた途中というのが、与党の立場です。その点は野党とは違う責任があると思うんです。
ところが、100メートル競走のように、同じようにいっせいに用意ドンで、「あれします、これします」ときれいごとの言い比べです。
そこには、マスコミの司会にも問題があると思うんです。報道の仕方にも問題があると思うんです。
「公平さ」の建て前のもとで、口先だけの違いを並べることで、紹介しているかのように問題通過をする。本当の違いを明らかにしない問題があると思うんです。
多少となり政治事情に通じる人であれば、たとえば核兵器廃絶の問題でも、この国民の悲願に対して、一般論ではどの党もそれを尊重するような言葉つきをするわけですが、そのなかで、日本の歴史にはこれまでの原水爆禁止運動もあり、非核三原則もあるわけで、議論されてきた現実の問題点、その違いの経過があるわけです。それが明らかにされるようになっているのか。いったい何が、どこが問題だったのか。その各政党の建て前のポーズとともに、実際にやっていることの実体との、このギャップの問題です。それを、この選挙の短期間のなかで、明らかにする責任があると思うんです。
そうしてこそ、国民にたいする情報知識の提供という、責任が果たされるわけです。それはある政党に加担しろということではなく、その言葉と、実際の事実と客観性はどうなっているか、その真実に対する、注意の喚起ということが求められているんだと思います。
ということは、この短期間にですよ、もっともらしい口上が競われている中で、実際的な違いがどこにあるか、空約束がどこにあり本当の将来像はなにをもとめているか。
私たち国民サイドとしては、この選挙の短期間にそれをつかみ取らなければならないということです。
現状を変えるには、この問題で、一人ひとりがどれだけ見識を発揮できるか、それが問われています。