[医薬品副作用問題]の記事一覧 | 五郎のイギリス日記。

映画「インサイダー」妻達の演技

映画「インサイダー」映画「インサイダー」を昨日見たんだけど、俳優どうしの熱演の勝負というのがおもしろかった。タバコ会社の開発担当の主役（ラッセルクロウ）はクビを動かすしぐさにこっていたようだね。会社を解雇になったあとの、彼のワイフの行動と言動はいやな感じだった。典型的な自分のことしか考えない妻の役。夫の人生を破壊し家庭を破壊し、最後は自滅へと導く行動だった。それに比べ、CBNの60ミニッツ担当の男（アルパッチーノ）はよくがんばっていた。初めから最後まで男として、プロの番組責任者としての使命感あふれる行動はなかなか。。男としての生き方を教えてくれる。自分のやってることが社会のためであっても会社の方針とは違うし、場合によってはタバコ会社という最大の広告顧客を失うことになるとき、自分がとるべき行動とはいったいいかに。中東での取材等、経験豊富なベテラン司会者が最後は会社側に寝返っていく姿。。。アルパッチーノの上司役の男優は見事だった。彼の演技が一番光ったね。アルパッチーノが会社から解雇になりそうなときのキッチンでの妻との会話。。妻の態度。。なかなかよかったね。あれこそ本物の妻の行動だね。彼女はすごい女優だった。短い時間しかでてこなかったけど、彼女の演技はよかったね。この映画のkey pointだったね。主役（ラッセルクロウ）はタバコ業界の内幕を暴露しようとしたけど、いろいろ圧力やら罠や裏切りに会う。。今度はそれを報道しようという男が次から次と裏切りにあう。二人とも追い詰められるなかでのドラマの重要な場面でのアルパッチーノの妻の言葉。。じーんときたね。男が人生をかけて、その勝負にでるとき、妻の覚悟の言葉。この映画はこの短い静かな映像に俺はぐっときたね。彼女。男を泣かせるいい女。男を男にしちゃう、男のなかの男みたいな、女。そういうすてきな女性は日本にもいっぱいいると思うけど、彼女のような雰囲気で突き放したように、かつ愛情に満ちた言葉や態度はなかなかないかもしれないね。それに比べ。。ラッセルクロウの妻の行動は話にならない。家族を守っているようで実は夫の人生も自分の人生もすべて破壊する行動だということが追い詰められているせいか、醜い行動となっている。タバコ会社。。世界がどんどん禁煙運動を展開しても毎年過去最高利益を更新する会社がよくある。タバコが麻薬同然にしてしまうタバコ会社の意図。。タバコを吸う人間の中枢神経までイカレポンチにしてしまう意図というのがおもしろかったね。この映画の英語。。なかなか役に立つ表現があったね。五郎

TEVA-世界最大のGeneric drugsのメーカーの社長との出会いの話

TEVA-世界最大のGeneric drugsのメーカーの社長との出会いの話 9月30日（土） TEVA（テバ）という会社は世界最大のGeneric drugsのメーカーの社長との出会いの話。イスラエルの小さい会社が何十回もM&Aを繰り返しとうとう世界最大になってしまった。今月9月27日のCNNで社長へのインタビューがあって久しぶりにおっさんの顔を見て懐かしく思いました。彼、少し太ったね。 CNNのインタビューの核心は a)イスラエルのレバノン空爆とヒスボラからの攻撃でテバの工場の操業への影響。 b)世界最大の小売り会社のウォルマートで販売する医薬品の価格値下げ断行による　テバ等の後発医薬品大手企業の収益への影響はどないでっかという質問。おっさん、にこにこしながらだいじょうぶとはぐらかしていましたね。で世界最高の経営者の一人との出会いの話をもう一度ここでも記載しましょう。TEVAという会社は世界最大のGeneric drugsの製造メーカー。公式HPサイト http://www.tevapharm.com/ 同社IR-投資家向けサイト　http://www.tevapharm.com/financial/ （2002年4月9日の僕のメルマガから）今日は、イスラエルのTeva社のジョセフさんという、すごいおじさんに出会ってしまった。今までにお会いした人の中では僕の想像を絶する別世界の人ですね。 Heriot Watt MBAコースのその日の授業が終わって末席に座っていた社長。（彼は年に二、三回教授に会いにやってくる。ちゃんと授業にも出る）俺：「いやジョセフさん、こんにちわ。初めまして。」と握手。彼：「はじめまして。あなたがAlex教授が言ってた五郎さんかい。」俺：「はい。」俺：「ジョセフさん、1985年ごろに、社内で30ッコのSBU(戦略事業部）を作られました　　　が、その時に事業の優先順位を策定するときの判断基準はどんなふうに設定され　　　たんですか？」彼：「あああれかい。。。」話はまったく違うところへ。。　　　きっと大事な話があるからそれ以上言えなかったのでしょう。俺：「ところで日本への進出のご計画は？」彼：「日本は世界第２の薬品市場だけど。。ようわからん国だからなぁ。。　　　僕には何でも複雑怪奇だよ。あの国は。。」（Alex教授はイギリス大学院のMBAコースの「M&A」のケース分析は第一人者でしょう）その後のインタビューはややsensitive issuesを含むのでここでやめましょう。イスラエル国内で25の工場を持っているのでシャロンのパレスチナの件を聞きたかったのですが、５分おきにとなりに座っている秘書から何やらメッセージが入るので聞けませんでした。彼が最後にM&A成功の秘訣に関して「disciplineが大事だね」と言った言葉が妙に頭に残った。規律というか、人間としての節度を持てということか。イスラエルの人の英語はなかなか聞きづらい。ヘブライ語がユダヤ語か僕は知らないけどとても英語を発音すると聞いたことのない英語になってしまう。じっくり聞かないといけない。この人はDr Joseph Aleksandrowiczさん。イスラエル工科大学を卒業して、コロンビア大学。MITで博士号取得。ブラジルのある化学会社のR&Dのヘッドもなさっていた人。 1980年にイスラエルの戻ってTeva製薬の戦略立案の責任者に。薬品を伸ばすか、化学を伸ばすか激論の末、1985年当時米国のヘルス・ケアコストはイギリスの二倍だったので米国に参入決定。その後買収に次ぐ買収でイスラエルの小さな薬品会社を世界最大の genericsメーカーにしてしまった。2001年上期で18%の世界シェア。毎年2800件近いM&A(企業買収）が世界であります。KPMGの調査で最近の国際的な買収で成功を収めているものは少なく3分の一は逆の効果を生みだしているらしい。そして買収を叫んだ会社のCEOの32%はもうそのポジションから降りている。 1996年から1998年に企業買収された企業と買収した会社の関係はまったくうまく機能していない。景気のサイクルの終わりにショッピングしたり、株式市場の最後のフィナーレの時に法外な値段で買付けたからでしょう。あるいは、会社を買収しても相手企業の文化をまったく理解していなかったのでしょう。人の心まで買えるわけがないよね。技術は大事だけど、それを産み出す人間はもっと大事ですね。そういう意味でもこのTevaという会社はこれまでの買収はほとんど全部成功しているというのはすごいですね。今後世界の超大型薬品がどんどん特許切れになることを考えるとものすごい市場が続々と大きく誕生していきそうですね。株価についてのコメントは控えましょう。ご興味のある人のために a)「Teva's Growth Momentum」Tevaの今後の行動の予測。これはいいレポートですね。　 The Business and Medicine Report, Jan 2002, Page 46-56. b)これは一般の人には入手不能ですが、運用会社の人にはすぐ手に入るでしょう。　ING Baring社のロンドンのアナリストが去年11月に書いたレポート全41ページ。過去の財務データが(20年ではなく）３期ぶんしかないのは残念ですが、Valuation 　分析のためのシュミレーション・データを提供していて日本のアナリストにはとても　参考になるレポートでしょう。＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊ M&Aの専門家になりたい人へテバを知らずしてM&Aを語るなかれ。五郎。

「イブプロフェンの入った鎮痛剤を飲んでいる人が心臓発作を起こすリスクは25%高くなる」かも！！

12 June 2005(日）　先日、マンホールで子供が落ちた話し。。　どうもふに落ちない。　報道では「あやまって落ちた」となっている。　あんな重たいマンホールのふた。大人でも力のある者でないと　動かせないだろう。。最初からふたが開いていたなら話は別。。　もし、あの事故の前からあのマンホールの蓋が開いていたなら　誰かが「あやまって」蓋をそのままにしていたということではないか。　あの子はすこしも「あやまって」落ちたわけではないではないか。　　もう一つの疑問。　目撃した子供は、なぜすぐに誰かに言わなかったのだろう。　びっくりして、とても怖くなって言えなかったのでしょう。　その子の証言聞いてみたいね。　うーん、あの子は本当にかわいそうだけど、　なんだか腑に落ちない事件だ。　　　ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー　　先日のブラジルの外相の発言だったか、いいこと言ってましたね。　（国連改革問題。。。拒否権は15年発動しないとか。。。）　「それならいっそのこと拒否権なんかなくしてしまえば。。。。」　　この発言感動しちゃったね。　ぷーっと笑ってしまった。　　とにかく国連安全保障理事会の常任５カ国は　世界最大の武器輸出国。「世界の安全」を一番破壊してる国。　それ自体。国連の恥部。これを解体せずして何の国連改革ぞ、と　思うね。　ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー　入院していたときから僕の頭痛がひどかったのですが、　理由のわからない頭痛は本当に怖い。　頭痛薬、鎮痛剤の話し。　先日のThe Guardian, The Independent, The Scotsman各新聞で　出ていたけど。　ノッチンガム大学の調査報告から警告メッセージが出ています。　心臓発作を起こした人の過去の追跡調査した結果。　「イブプロフェンの入った鎮痛剤を飲んでいる人が心臓発作を起こすリスクは　　他の比べ25%ほど高い」　イブプロフェンを含んだ鎮痛剤を飲んでいる人で過去または現在、心臓疾患の　ある人は医師と相談されたほうがいいかもしれないですね。　　イギリスの頭痛薬でニューロフェンがきっと今一番売れてると思うし、　あれを飲むと３０秒から３分で効き始める。すごい。　これイブプロフェンが入っています。　健康な人にはこれは問題ではないと医師のコメントもあります。　　武田のベンザブロックにも入っていますね。　バッファリンには入っていないみたい。　ベストセラーのVioxxという薬ではアメリカでは14万人が心臓発作を起こしたらしい。　死者も多数。。　薬って怖いね。　でこのイギリス新聞各紙を読んでびっくりしたのは　薬品や食品の審査をしてるFDAは　メーカーから提出された臨床データとか、一番重要な部分は何十ページも　いっぱい削除して、公表していないということがわかったこと。　これでは世界の医薬品の安全性、副作用問題を追跡調査しようと　しても、どんな公共の研究所（大学とか、国、地方の医療研究所）でも　ほとんど何も調査できないのではないかと思う。。限界があるよね。　深刻な副作用があっても薬は世界にどんどん売りまくって、死んでいく人は　死んでいけという感じがあるね。こんな恐ろしい状況だとは知りませんでした。　薬品メーカーの製品販売ですべての臨床結果を公表することは　ビジネス上、問題だからでしょう。　　世界の市民の健康。命の安全こそが最重要なことなのに。。　どこか間違ってやしませんか。　　すべて公表すべきだと俺は思う。。みんなで声を大にして叫ばないといけないね。　　危険だという事例がいっぱいあるのに。。我々は知らされてない。　ひどい状況ですね。　　　五郎。