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2004/10/17
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カテゴリ:読書
先週読んだ鈴木貫太郎について書かれた本のことを書きます。

 鈴木貫太郎は、終戦時の首相(1945年4月~8月)を務めた方です。就任時の年齢は78歳。この本によると、「耳が遠くてもいいではないか。政治を知らなくてもよいからやれよ」との天皇の再度のお言葉に、お引き受けになったとのことです。
 私は千葉県に住んでいますが、鈴木貫太郎が千葉県関宿町の自宅で亡くなられたことを、今まで知りませんでした。同町には記念館があるとのことなので、今度訪ねてみたいと思います。

以下は、気になった箇所の引用と感想です。

「2・26事件は、昭和11年2月26日の雪の日、東京で起きた。皇道派の青年将校たちが、かねてからひそかに計画していた叛乱事件である。その思想は、当時の日本の重臣を殺して革命を起こすことが国家改造の早道であること、日本は天皇中心である国という考えにもとづいている」
【感想】
 当時侍従長だった鈴木貫太郎も襲われ、身に4弾をうけながらも九死に一生を得たとのこと。 もしもこの時命を落としていたら、日本はどうなっていたかと思うと、ちょっと怖くなります。
 鈴木貫太郎は、この事件以外にも何度も死にかけたとの記述があり、そういう意味では強運な方だったのかなと思いました。

「新聞記事を読む限りでは、日本帝国は全戦全勝、各部隊とも勝ちっぱなし。毎日このような記事を読まされていれば、いつの間にか、気づかぬうちに、日本帝国万歳と思ってしまう」
【感想】
 これは大本営発表の新聞記事のことです。
 当時の筆者は新聞社の社会部記者だったそうですが、内閣情報局の言いなりの記事を書かなければならなかったと振り返っています。
 今後もないとは言い切れないので、頭の片隅に入れておこうと思いました。

「ドイツ、フランス両国が幾世紀にわたって何回も敗北をくり返しているが、滅亡するということはなかった。それは国家の生命まで涸らしてしまわないからである」
【感想】
 当然ながら、鈴木貫太郎は戦争末期の玉砕主義を否定しています。
 鈴木貫太郎は、夏の暑い盛りを、老体にムチ打って、毎土日曜日、勤労者激励に各工場回りをされたそうです。名古屋の愛知時計など各地を巡視したとのことです。
 その時、勤労者の真剣な態度を見て、これなら戦後も大丈夫だと思ったようです。
 





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Last updated  2004/10/17 09:55:51 PM
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