カテゴリ:読書
この本は、2002年3月発行です。当時は、米国によるアフガニスタン空爆が実行されたあとです。
著者のアンヌ・モレリは、歴史学者でブリュッセル自由大学歴史批評学教授です。 著者の言う戦争プロパガンダ10の法則は、次の通り。 1.われわれは戦争をしたくはない 2.しかし敵側が一方的に戦争を望んだ 3.敵の指導者は悪魔のような人間だ 4.われわれは領土や覇権のためではなく、偉大な使命のために戦う 5.われわれも誤って犠牲を出すことがある。だが敵はわざと残虐行為におよんでいる 6.敵は卑劣な兵器や戦略を用いている 7.われわれの受けた被害は小さく、敵に与えた被害は甚大 8.芸術家や知識人も正義の戦いを支持している 9.われわれの大儀は神聖なものである 10.この正義に疑問を投げかける者は裏切り者である 以下は気になった箇所の引用と感想です。 【引用】 「たとえ敵対状態にあっても、一群の人間全体を憎むことは不可能である。そこで、相手国の指導者に敵対心を集中させることが戦略の要になる」 【感想】 これは法則3の記述です。 言われてみるとその通りです。 先頃の米英国とイラクとの戦争では、米英国はフセイン元大統領に敵対心を集中させていました。 相手国の国民の個人性を打ち消すように、仕向けているのでしょう。 【引用】 「現代の洗脳技術は、かつてゲッペルズが実現できなかった集団幻想よりもさらに遠くへわれわれを導こうとしている」 【感想】 この後に、この本が目指しているのは、「人々にマスメディアの言論を解釈する力を与えること」と言っています。 洗脳されないように気をつけます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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