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カテゴリ:世界の出来事
●中古車輸入禁止 先日のブログで、日本の鉄道車両が遠くアフリカの地に旅立つことをお知らせしたが、こんどは先日、日本の天皇皇后両陛下が訪れたインドネシアの鉄道の話である。 インドネシアにはこれまで日本のODAを利用して、JR205系や東急8000系、地下鉄などで活躍していた鉄道中古車両を1400両と大量に譲渡し現在でも900両が稼働している。 特に2800万人を抱える首都ジャカルタでは殺人的な交通ラッシュが続き、以前はデッキにぶら下がる、車両の屋根上に乗るなどが日常的だったが、日本からの中古車を導入してからは冷房化され、速くて綺麗な列車に生まれ変わってきていた。 現在は、日本からの中古車両が山手線より長い12両編成の列車で3分間隔で運転している。 しかし、製造から40年も過ぎていることもあり運転機器やモーターなどの劣化も進み再び更新の時期となっている。 日本からは現状渡しが条件となっているため故障しても保証がなく、部品の供給もできないため他の車両から部品を調達することになり、12両編成が8両編成になるなどの対処を取っている。 日本では、各鉄道会社が新車両の投入により中古車両は増えて行くので、今後も譲渡する条件は揃っているのだが、このたびインドネシア政府が「今後は国産車両を使うので中古車両は輸入禁止」とすることを決定したとの事だ。 禁止を決定したのは現大統領で、鉄道車両に限らず鉄鋼製品なども国産化する方向のようだ。国民は現状を支持している。 影には、高速鉄道を日本から奪い取ったように、価格が安い中国の進出があるようだ。 40年に渡って日本から援助してきたことが途切れてしまうのは残念だが、インドネシア以外にもミャンマーなど東南アジアの国々でも中古車ではなく新車を希望しているのが現状のようだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2023/07/21 08:33:17 AM
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