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エリザベス・ビズランドが見た日本 西回りコースのエリザベス・ビズランドは、サンフランシスコ出港後16日間太平洋を航海して、1889年12月8日に横浜港に着いた。その後、彼女は12月10日まで日本に滞在し、横浜と東京を見物している。 「エリザベス・ビズランド」 一方、東回りコースのネリー・ブライは、12月8日にセイロン(現スリランカ)のコロンボ港に到着している。そして、12月13日までセイロン島に滞在してコロンボ周辺を見物している。 時間を競う旅なのに寄港地で滞在しているのは船の乗り継ぎのためだった。特にネリーは、コロンボで乗り継ぎがうまくいかず滞在が予定より長引いた。そのため計画よりも3日遅れた旅程となってあせっている。 エリザベスの日本での見聞は、「ヴェルヌの『80日間世界一周』に挑む」(マシュー・グッドマン:金原瑞人、井上里訳~柏書房 2013年)では11ページにわたって描かれている。 ※青字は引用部分 <船上からの富士山> 上に挙げたこと以外にエリザベスは、徳川秀忠の墓所に行ったり、歌舞伎を観劇したり、絹織物屋でガウンを注文したりしている。そして、彼女らしい知性に満ちた繊細な観察眼で日本のことを描写している。そして、つぎのように書いている。「アメリカは蒸気トラクターと大きな新聞社がある平凡な国。でもここは、磁器と詩歌の国、どんなにありふれた場所にも美しいものがある国だわ」 エリザベスは、横浜を出港する時「きっとここに戻ってくる」と誓っている。その誓いどおり、彼女はその後2回来日している。それほどまで、エリザベス・ビズランドにとって日本は好ましい国だった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2014/02/05 10:43:12 PM
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