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テーマ:世界の国々・・・(14)
カテゴリ:日本地理・世界地理
日本はどう報道されてるか 「ドイツで、日本と東アジアはどう報じられているか」(川口マーン惠美:祥伝社文庫 2013年9月)を読みました。東日本大震災に関する部分は、前に読んだ同じ著者の「住んでみたドイツ 8勝2敗で日本の勝ち」(講談社a文庫2013年 8月)と重複している部分もありました。 地震のあったとき、私はちょうど日本にいた。2日もすると、ドイツから悲痛なメールが入りはじめた。「すぐに帰ってこい」「チケットが取れないなら、こちらで手配する」云々。日本で私がフォローしていた限りでも、確かにドイツメディアは、日本列島全体がまもなく放射能の雲に包まれてしまうかのような、パニック報道をしていた。 これは、環境問題に敏感なドイツのマスコミらしい報道だとは思います。しかし著者も書いているように、日本のマスコミも国民も、事故の重大さを受け止めながらも冷静な対応をしました。先を争って日本から出国したのはドイツ人と中国人だったと著者は書いています。
長年ドイツに暮らしている著者から見れば、ドイツメディアの日本や東アジアに関する報道には「驚き呆れ失笑する」ような記事が多いと書いています。その反面、中国に対する報道は極めて好意的で、何と多くのドイツ人が「尖閣諸島は中国領」と考えているそうです。 尖閣や竹島、日中・日韓の歴史問題に関する記事は、どれも大差ない。ほとんどが中国・韓国の言い分の鵜呑み、日本側の主張の完全無視、しかも著しい事実誤認から出来上がっているといっても過言ではない。 この原因としては、中国や韓国が世界各地で展開しているプロパガンダの影響があると思います。先日、アメリカのニュージャージー州議会で、教科書の「日本海」という表記に「東海」と併記することを求める議案が議決されました。これは当地の韓国系団体の政治的圧力によるものです。このようなプロパガンダを、中国はドイツで大いにやっているのです。 日本人の「協調と和を優先して自己主張は慎む」という伝統的な美風が、国際関係の中では意味を持たないし、結果的には不利益につながるといい見本だと思います。著者は異国ドイツにあって、そのことにジレンマを感じ警鐘を鳴らしているのです。 著者はあとがきで「個人レベルでは、日独親善はちゃんと機能する」と書いています。しかし、日々反日的な報道に触れているドイツ人は、日本人が思っているほど親日的ではないということも踏まえておく必要があると書き加えています。 ※青文字は「ドイツで日本と東アジアはどう報じられているか」よりの引用部分 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2014/02/24 07:40:17 PM
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