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映画「Dr.コトー診療所」
殺伐な一年間だった。3年目となるコロナウィルスは衰えを見せないし、何と言っても、2月24日からのウクライナ侵攻というプーチンの暴挙。遠く離れたこの日本で、我々は手をこまねいているしかないのか。 寒さに震えているウクライナの人々を想いつつ、ぬくぬくと過ごす日々。中国でも、ミャンマーでも、ベラルーシでも、香港でも、ペルーでも、独裁者の強権政治が民衆を苦しめ、一部の政権の取り巻き連中が甘い汁を吸っている。 最悪な一年の終わりに、せめてヒューマンな映画を観ようと思った。「Dr.コトー診療所」は、フジテレビで2003年に第一期分、2006年に第二期分が放映された。 その後、自分は2012年に石垣島方面への旅で与那国島に渡って一泊した。その時、ロケが行われた診療所(ドラマでは志木那島診療所)に立ち寄った。本格的なコンクリート製で、このセットがこのままなのはもったいないと思ったのだが、自分の旅から10年後の今年、映画化されたのだ。 「2012年当時の診察室」 (今にもコトー先生が出てくるようだ、地域の人々が管理していた) 2006年シリーズ放映から16年経っているが、出演者と役柄はほぼ変わっていない。新しいキャストは、研修医として新しくやって来た織田半斗を演じる高橋海人ぐらいである。時任三郎演じる原剛利の息子の原剛洋(たけひろ)を演じた富岡涼は役者をやめていたが、監督の声がかかって、15kgの減量をして出演したという。 「映画「Dr.コトー診療所」公式サイトより」 (与那国島ロケでは、監督のこだわりで明るく美しい光景が描かれている) 映画では全く出てこないが、ロケ地の与那国島は国境の島で、中国官船が示威行為をしている尖閣諸島の近くにある。ロケ地はほかの島でもよかったろう。日本最西端の与那国島である点が、現代の国際情勢に関する何らかの意味を感じる。 「島の東岸の道路」(公式サイトより) (自分も十年前にレンタルバイクで、コトー先生を想い走ったものだ) 番組の最後に、この海岸道路を自転車でコトー先生が走るシーンがあり、中島みゆきの「銀の竜の背に乗って」が流れる。この歌は、いのちの尊さやヒューマンなコトー先生へのリスペクトを表現した名作だ。 この歌は最初から「Dr.コトー診療所」の主題歌として中島みゆきが監督の依頼を受けて作詞作曲したものだ。「銀の龍」は光り輝く波頭をイメージしたものという。この頃、中島みゆきの歌としては「地上の星」がヒットしていたためビッグヒットとはならなかったが、ドラマのヒットとともに20万枚のヒットを記録した。 (以下ネタバレです、注意!) 映画を観た後、家人と外食で夕食中、ラストシーンの話になった。自分はハッピーエンドと思っていたが、家人の話を聞いて自分の考えの浅さに気づいた。そういえば、映画のエンドロールで流れた「銀の龍の背に乗って」は、2番から映像なしの黒バックの文字だけになった。そこにもラストを強調する仕掛けがあったのだ。 ↓ランキングに参加しています。良かったら下をクリックして下さい。 (料金が発生したりしません、ただランキングが表示されるだけです) 写真日記ランキング お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2022/12/31 02:48:13 PM
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