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カテゴリ:読書案内「社会・歴史・哲学・思想」
岸田奈美「家族だから愛したんじゃなくて愛したのが家族だった」(小学館) お勤め先の学校の図書館の貸出禁止処置から解放されて、久しぶりに借りた本が岸田奈美という方の「国道沿いで、だいじょうぶ100回」(小学館)というエッセイ集で、感想をブログに書き終えて、返す時に予約したのが、同じ岸田奈美という著者で「家族だから愛したんじゃなくて愛したのが家族だった」(小学館)でした。
まあ、貸出だけじゃなくて、予約とかもできるのかどうか試し予約の意味もありましたが、1冊目が、そこそこ面白くて、すぐ読めたから、とりあえず、ある本はみんな借りてみようかと、同じ著者で、その図書館にある本、全部予約しました。まあ、そういう本の読み方をするタイプなのですが、1週間後に全部借り出せて、とりあえず、デビュー作らしいこの本を読み終えました。 気がつけば、作家になっていた。 本書のまえがきの一節ですが、読んでいて笑いました。先に読んだ「国道沿いで、だいじょうぶ100回」(小学館)で大丈夫を叫んだのは、弟の良太くんを、危機一髪で助けたお母さんでしたが、このデビュー作で大丈夫を繰り返したのは、奈美さんが中学生の時に亡くなったお父さんでした。 で、奈美さんは「死んでしまえ」といったら死んでしまったお父さんが残した大丈夫という言葉の意味を探し続けて、日々、書きつづける「作家」になったというわけでした。 なるほど、どの文章も、 だいじょうぶ? だいじょうぶ!という、問いと答えの世界が描かれていて、 彼女を愛し、彼女が愛している家族の姿が活写されていてどんどん読めてしまいます。読んでいる、こちらも、いつの間にか 「ええー?だいじょうぶ?」「よかったね、だいじょうぶやったやん(笑)」 まあ、そんな言葉をつぶやきながら、次々ページを繰り続けて、ふと、時計を見ると、 あれ、まあ、もう、午前3時やん! の読了でした。70歳の老人読書、目もかすむのに、ちょっと、大丈夫ちゃいますね(笑)。
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最終更新日
2024.11.01 00:57:51
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