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テーマ:読書メモ(89)
カテゴリ:読書
図書館で新潮文庫「山椒魚」井伏鱒二著を借りてきた。
短編だとは記憶していたが開いて確認したら、なんとたったの11ページの作品なので驚いた。一瞬11ページの全文字数を数えてみようかと頭をよぎった。こんなにも短かったのか。山椒魚は国語の教科書にも掲載された作品なのだ。大正8年作で井伏鱒二氏21歳の処女作であり代表作。そのへんの経緯を調べてみると「山椒魚」は井伏鱒二が最初に発表した作品(その時は「幽閉」の題名)であるとともに、その作家生活のほとんどの期間にあたる60年あまりの長きにわたり改筆が続けられた稀有な作品であることがわかった。 最初は画家希望だった井伏氏だけにのちに完成した絵に加筆するかのように自分の書いた小説も改筆を厭わなかったのかも知れません。それだけ本人にとっても愛着があり妥協が許されなかったのかも。歳と共に心境も変わりますしね。この時代だからweb検索で調べれば、すぐ知ることがあるわけです。 残念ながらどんなふうに変わっていったのかまでは解りませんが、加筆の変化を見ることができたなら面白いのにと思われます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021/05/17 12:10:06 AM
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