雨の桜
仕事が休みだというのに、あいにくの雨。急に思い立って、車を山間部に走らせた。15分も走らせると、ところどころが薄紅色の里山へ到着する。休日になると、首からカメラを掛けた中高年が散策しているがやはり雨の日は、誰も歩いていない。住民の雨戸を閉める音が響き渡る。その合間に、鳥のさえずりが…なぜか、ホッとする(←田舎に住んでいるくせにね!失礼!)地元の婦人会が、保存活動している桜並木も満開だ。雨のしずくで、とても重たそう。そして、薄紅色が、哀しい色に感じる。いつもは、気にもしていないグレーのガードレール。花びらの模様が出来て、なんだかお洒落に感じた。次は、聖徳太子御陵へ夕方ともあって、常夜灯へ灯りがともされ風情漂う。地元の方々は、ここをお太子さんと呼ぶ。全国に、太子と名がつく地名は沢山あるけれど、本当に、ここに聖徳太子が眠っているのだろうか…卑弥呼伝説が、福岡と奈良と違うように。福岡県民だった私は、福岡だと信じていますがね。一本脇道に入ると、懐かしい匂いがする小道があった。古いパイプ椅子やテーブルがありそうな、寂れた店が一軒。カレーやうどんがあって、美味しくないと分かっていても入って何か食べたくなるような。竹細工のヘビが未だにあったり、せんべいを手にとっても湿気ていそうな…くちゃくちゃ顔の割烹着を着た小さなおばあちゃんが、やっていそうなそんな店。実際入ってめちゃめちゃ近代的で、バニーガールのお姉さんが「いらっしゃいまっせ~~」って出てきたら、ずっこけますがね…