|
カテゴリ:恋歌
いくとせの
前の落ち葉の 上にまた 落葉かさなり 落葉かさなる 翠渓歌集 「東の啄木、西の翠渓」と言われるほどの歌人であったが、病のため31歳で早世している。 『新・夢千代日記』(NHKドラマ)で松田優作が純孝の役を演じたらしい。 今日は大阪のマンションに運ぶ本と置いていく本の仕分けをやっている。 最近の10年、読み続けていた精神世界関連の本は卒業し すべて、友人に譲り、もっていくのは、 ジャズ関連、短歌関連、の本に絞る。 (と書くと凄い蔵書のようだが、実はささやかな量です。) たびたび、手が止まり、中身が読みたくなり、 相変わらず作業は進まないのだが 思いがけず、翠渓歌集(復刻版)が出てきた。 なにげなく ぱらぱらと、めくっているうちに、 彼の薄倖の人生と悲痛に満ちた想いが胸に迫り、 たまらなくなったが、 堪えて、続けて読んでいく。 職を失い、絶望的な病の床で詠んだ歌ばかり、 だが、この歌のように、死への諦観をかんじさせる ものもある。 上田敏の序に 「哀しいかな、神々の愛するものは夭折する。 かかる芸術の先駆者には不幸短命の人が多い。 前田君もまたその一人であった・・・」とある 啄木もまた然り・・ 与謝野晶子の献歌 若き人/はやく世になし/ その歌は/しら玉のごと/後を照らせど 天地(あまつち)も/かなしかりけり 若き子の/死にたる後の/歌におもへば それにしても、どうしてこんな本が我が家に あるのだろう?誰が買ったのかなぁ? 父?母?兄たち? みんな雲の上なのでわからない。 ほかにも、吉屋信子のある女人像(近代女流歌人伝) など、丁度私が探していた本が、数冊見つかった。 原阿佐緒に関して、「時は償う」が書いてある。 今興味をもっている、日本三閨秀歌人の一人で、 もうすぐ、九条武子や原阿佐緒の他の本も手元に 届くはず・・・ ネットでも、ある程度は調べられるが、限界がある。 やはり、本に勝るものはない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[恋歌] カテゴリの最新記事
|