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ここ読め本本!!―レビュー&書評―

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2004年11月11日
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カテゴリ:起業・経営
★「どれだけ辛いか最初から分かっていたら誰も始めようとは思わないだろう。
  だから、最初の1歩に集中するだけでいいんだ。」(p61)

★「販売後利益モデルをインストール・ベース利益モデルに
  転換する努力をしなければならない」(p216)

★「自分が知りたくないと思っていること、知るのを恐れていることは何か」(p220)

★「利益とは正確な情報が不足しているおかげでもたらされるもの」(p278)

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   【本日のブックレビュー】 ~名著の紹介~
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     『ザ・プロフィット』 エイドリアン・スライウォツキー
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●ビジネスの世界には実に様々な課題が存在します。「マーケティング」「営業」、

 「プレゼンテーション」「交渉」、「コーチング」「ロジカル・シンキング」…

 書店に並ぶ本のタイトルをみれば、どれだけたくさんのテーマが存在するかは

 明らかですね。しかし、ビジネスの源泉=「利益」についてはどうでしょうか?


●あなたは机の前に座り、1時間でも「利益とはなにか?」について真剣に考えたこと

 がありますか?利益とは企業にとってガソリンのようなもの。これを無視して前述の

 「交渉」「コーチング」といった課題ばかりに取り組むのは、車を走らせるのにガソ

 リンを入れずバンパーやライトばかりグレードアップしているのと同じ様なものです


●一昔前までは、会社のトップ以外は製品の「品質」向上のみに取り組んでいれば

 良かった。1つのビジネスモデルが何十年も通用し、顧客のニーズも細分化されて

 いない時代においては、それで十分利益をあげることができたのでしょう。しかし

 現在は1つのビジネスモデルが通用する期間は5年とも3年とも言われています。


●そう、トップだけではなく社員全てが「利益とは?」という問題に取り組まなければ

 いかに20世紀に繁栄を極めた企業といえど、存続していけない時代になったのです。

 そういった意味で、会社の繁栄を祈る全てのビジネスマンに読んで頂きたい1冊です。


●本書は物語形式で非常に読みやすい上、1冊を通して23もの利益モデルと20冊以上

 の課題図書が提示されます。著者が「1週間に1章のペースで読んでほしい」と言う

 のも、まんざら誇張ではないよう(笑)主人公になりきったつもりで、頭を使って

 読めば、必ずや「利益」について広い知識と深い洞察を得られることでしょう。


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   【本日の<ここ読め!>】 ~名文の掘り下げ~
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  ★「販売後利益モデルをインストール・ベース利益モデルに
    転換する努力をしなければならない」(p216)
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●実はこの「販売後利益モデル」と「インストール・ベース利益モデル」とは

 非常に近しい関係にあります。「販売後利益モデル」は、その名の通り製品の

 「売買」が交わされた後に発生する利益です。例えば車が販売された後の保険契約や、

 PCが販売された後のPCソフトによる利益などが典型的でしょう。


●次に「インストール・ベース利益」ですが、これも基本的には「販売後利益モデル」

 と同じで製品の販売後に発生します。典型的な例はエアコンとその交換用フィルター、

 プリンタと、プリンタ用インクジェットなど。さて、では「販売後利益モデル」との

 違いは一体何でしょうか?それはずばり「利益」を得るのが自社か他社か?です。


●「販売後利益モデル」で利益を享受しているのは始めの製品を販売した会社では

 ありません。日産が車を販売したとしても「販売後利益」を享受するのは

 保険会社だし、デルがPCを売ってもその後にPCソフトを売って儲けるのは

 ソフトウェア・メーカーでしょう?


●それに対して「インストール・ベース利益」では販売後の利益を得るのも自社。

 エプソンのプリンタを買った顧客はその後もエプソン製のインクを買い続ける

 しかありません。著者が「販売後利益モデルをインストール・ベース利益モデルに

 転換しろ」と言うのには、こういった背景があるのです。


●実は人間関係においてこの「インストール・ベース利益モデル」を巧みに使いこな

 しているのがホストです。彼らはまず「自分」というプリンタを買ってもらうことに

 注力し、その後は徹底的に甘い言葉を投げかけ相手に自分を「インストール」します。

 それにハマったら最後、「インクジェット」を買い続ける羽目になってしまう…。


●あまり悪いことに使うのは考え物ですが(笑)、

 ビジネスや人間関係において継続的に利益を享受するために、

 常に製品や自分の「インストール方法」を意識していたいものですね。




□■エッセンス■□

「販売後利益モデルをインストール・ベース利益モデルに
 転換する努力をしなければならない」(p216

▼販売後の需要も自社の製品に組み込むことで、得られる利益はないか?


□■今日の紹介書籍■□

『ザ・プロフィット』 エイドリアン・スライウォツキー

『ザ・プロフィット』

オススメ度★★★★★満点!

→・「利益」発生の仕組みを知りたい方
  ・新たなビジネスモデルを生み出したい方
  ・会社を繁栄させたい全てのビジネスマン





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最終更新日  2004年11月17日 11時00分54秒
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