LIVE4を使い倒す。
「ルミネスの音楽を、PSPのゲーム中でなく、一つの音楽として聞けるように再編集したい。」しかし、実際には音楽のピース(パズルがバラバラになっているような)しかなく、そこに完成されたモノが存在しない。ゲームから飛び出して、如何にパズルを完成させるか??むずかしい。まず単純に考えられるのは、バックトラック。バックトラックは、そのシーケンスがスクリプトに書かれている。スクリプトを見ながら、その順番にバックトラック用の2小節のパーツを、ProToolsのトラックなどに置いていけば、一応それらしいトラックができあがる。しかし、それ以外の、インタラクティブになるサウンドはどうするか?まあ、自分の気の向くように他のトラックにおいてもいいし、目をつぶって福笑いの様においてもそれらしくはなるかもしれない。(もともとそれでも成り立つようにつくったあるのだから)しかし、ちょっとそれは違う気がする。次に考えたのは、Max/MSPというソフトを使った方法。Max/MSPは、サウンドのためのプログラムツール。ルミネスの様なサウンドの鳴る仕組みを、そっくりプログラムすることも、全く問題ない。僕は昔、レースゲームのエンジン音のシュミレーションにこのソフトを使ったことがある。(はるか10年前の話だが。)あたかもルミネスがプレイされているようなサウンドを、ボタン一個で再現することもできるだろう。しかし、それもちょっと違うかもしれない。(まあ、このゲームはすでに音楽を楽しむ要素が含まれているのだから。同じモノをつくっても)そして、たどり着いたのが ableton の「LIVE4」というソフト。基本的にはGarageBand,ACIDの様な、サウンドのBPMやピッチを自動的に検出して、再生してくれるループプレイヤーソフト。しかし、大きな違いは名前の通り、LIVEでの使用を考えられていること。簡単に説明すると、アルファベットのキーにサウンドを割り当てたり、MIDIミキサーのフェーダーに様々なパラメーターを割り当てたり。それらを駆使して、ライブパフォーマンスできる点が違う。この機能を使って、ルミネスのサウンドピースを、キーに割り当て、エフェクトをかけ、パラメーターを制御して、ライブパフォーマンスしてしまおうと、考えたのです。そして、完成させたのが「LUMINES remixes」というアルバム。実は、これすべて、LIVE4を使って作られ、しかもライブ演奏?された物を録音して制作されているのです。(そう実は、ライブアルバムなのです。)LIVEの持っている機能には、実はルミネスにぴったりなモノがあります。一番は、follow actionという機能。一つのサウンドを再生し終わった後に、次にどのサウンドを再生するかを、指令することができるのです。これを使うと、バックトラックの演奏順や、操作音を鳴らすための順番などを自動化できて、いわゆる半自動で演奏することができるのです。じつは、今回のCDが、ゲームのルミネスの音楽とは違っている一番大きな点。それは、ゲームとは同じルールでサウンドを鳴らしていない。LIVEというソフトで再編集している点です。