エコ投資
レーサー佐藤琢磨氏とタレント井川遥氏が出演する、TVCMをみたことがあるだろうか? 走り方によって、ガソリンの燃費に違いが出ることを知らせるCMである。ふかしたりせずに一定速度で運転した方が、あるときはふかしてスピードを出し、またあるときはスピードをゆるめるような、ムラのある走り方より、燃費がよくなることを示してくれる。 ⇒ホンダCM実は投資も同じで、ムラがあるより、ムラがない方が運用効率がよい。つまりブレがない方が、将来の運用成果はよくなることも多いのである。例えば、4年間運用したAさん、Bさん、Cさんの3人がいる。3人とも4年間の年平均収益率は5%で、同じだった。しかし投資先には違いがあり、毎年の収益率はそれぞれに違っていた。でも4年間の年平均は同じだったという設定だ。Aさんは慎重派で、毎年5%ずつのプラス。 1年目+ 5%、2年目+ 5%、3年目+ 5%、4年目+ 5%Bさんは飽きっぽい性質、3年間は毎年10%ずつプラス、4年目だけマイナス。 1年目+10%、2年目+10%、3年目+10%、4年目-10%Cさんはバクチ好き、2年目などは20%ものプラスだが、3年目は20%マイナス。 1年目+10%、2年目+20%、3年目-20%、4年目+10%この場合で、10万円の投資金額が、4年後もっとも殖やせたのは誰だろうか?↓Aさんの経緯 1年目105,000円 2年目110,250円 3年目115,763円 4年目121,551円 毎年5%の複利効果を、きっちり享受できたようだ。Bさんの経緯 1年目110,000円 2年目121,000円 3年目133,100円 4年目119,790円 3年間は絶好調だったのに、4年目のマイナスは複利効果が逆に作用して しまったようだ。Cさんの経緯 1年目110,000円 2年目132,000円 3年目105,600円 4年目116,160円 2年間は絶好調だったのに、3年目にマイナス、4年目に取り戻したが、 あまりに3年目のマイナスが大きかったようだ。このケースでは、Aさんが1位、Bさんが2位、Cさんが3位となった。どうだろうか? まさにエコドライブのCMと同じで、エコ投資を心がけた方がいいのかもしれない。やみくもに大きなリターンを狙うよりも、収益のブレ(リスク)をコントロールする方がいい。つまり、リターンにばかり目を向けるのではなく、リスクに目を向けることが重要なのである。