テーマ:☆詩を書きましょう☆(8465)
カテゴリ:詩歌のようなもの
カラリッと氷が音を立てる。
ガラスのコップのなかを、何故かしら反時計回りに 氷が崩れて、回って、落ちる。 スコッチの琥珀色。 光を透かしてテーブルの木目が光る。 氷だけが、白く浮かび上がる。 まるで、暗いベットで白く胸が浮かび上がるように。 ひとくち、ゴクリと飲む。 傾けたグラスのなかで、カラコロッと氷が泣く。 またひとくち飲む。 今度は、グログロッと泣く。 手に持ったグラスを振ってみる。 グシャグシャグシャと、氷が身を震わせる。 両手を胸に引き寄せて、わななく表情と同じよう。 ラスト。一息に飲む。 氷が崩れて落ちる。 後は氷だけ。 すすると、甘い琥珀の蜜の味がした。 記:とらのこども ps 忘れた頃に、”クリッ”と氷がボクを呼んだ。 グラスに舌をのばして、最期の甘露を舐めとる。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009.01.20 00:22:11
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