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テーマ:最近観た映画。(40093)
カテゴリ:映画
晴れ、34℃。
昨日「LOVERS」の試写会に参加してきた。 あまり歴史活劇もの(と開映前はそう解釈していた)を好んで 観る方でないため、上映時間が気になり、フライヤーをチェック するものの、どこにも表記がない。 「チッ」 そう心の中でぼやいていると、開映時刻ちょうど本編がスタート した。 冒頭、舞台設定へのナレーションが入ると、あとは即Mr.まゆげ 金城君と香港四天王・ラウ様が画面に登場。続いて花街No.1の チャン・ツィイが現れる。 その後はチャン・ツィイを巡り、命をかけた恋のバトルが繰り 広げられる。それはそれは壮絶な。 細かいことは書かないけれど、観終えた感想は「でっ???」。 金城君とチャン・ツィイが追っ手との闘いで見せるアクション シーンは確かに見応え十分。ワイヤーアクションやCGを駆使し 息もつかせぬ緊迫した空気を作り出している。しかも武器が 斬新。あまりに斬新過ぎて会場から笑いが出たほどである。 しかも使われた刀は本物という前情報があったので、刃先が顔や 首ギリで振りかざされる度、 「耳が切れちまう~!」 「首切れちまう~!」 と身悶えてしまうのだ。 また衣装デザインがワダ・勉妻・エミさんだけあり、場面場面の 背景に映える衣装の数々は微に入り細に入り凝っていて、まさに 芸術作品のようだった。特に竹林のシーンでチャンが身に付けて いた緑のグラデーション(芝生色の着物に抹茶色のマフラー、柄の インナー)が素敵だったなぁ。 しかし。 それしか印象にないのである、この映画は。 巨匠・チャン・イーモウ監督作品「初恋がきた道」のファンに とって、これはどうも受け入れがたい。あんな繊細な恋愛模様を 描ける人が、今回は3人の心象風景がほとんど心に迫ってこない。 主人公3人とも、かなりの切れ者(という設定)で、人を欺く 人生を送り続けてきたというのに、意志弱すぎ、思い切り無さ 過ぎである。 もちろん「LOVERS」なので、それだけ愛する相手がいると人は 意志薄弱になるということなのかもしれないけれど、肝心の愛が スクリーンから伝わってこないのである。 最後まで辛抱強く観るため、無意識のうちに「きっと最後に どんでん返しがあるに違いない!」と思い込みながら観続けて いたのだけど、突然のエンドロール。 「お・わ・り?」 としばらく固まってしまうワタシであった。 図らずもチャン・ツィイが「観終わった後はしばらく席を立て ないんじゃない?いろんな思いを巡らせて」(もちろんPRの 意味で)と言っていた。ええ、おっしゃる通り、立てません でした、納得行かなくて。 「HERO」以降、娯楽大作へと作風が移行されてしまった感がある イーモウ監督。以前のような繊細さを期待するのは無理なのかも しれない。(監督、主人公ファンの方、ごめんなさい) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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