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カテゴリ:今野 敏
パソコン・オタクの高校生キュウが、偶然見つけたオンラインゲーム。 真っ黒な画面に「殺人ライセンス」と、まがまがしい深紅の文字が。 殺しを請け負った標的への接近方法、凶器を選択していくのだが…… 何度トライしても、すぐ逮捕され、ゲームオーバーになってしまう。 数日後、ニュースを見たキュウは驚く。殺人事件の被害者はあの標的だ! そしてゲームのページもパソコンから消え失せていた。 あれは犯行予告のメッセージだったのか? (amazonより) キュウが見つけたオンラインゲーム「殺人ライセンス」はまずスタートページに 「今日のターゲット」として「ヤスジ」という名前と年齢・性別・職業・身長・体重・ 趣味などのプロフィールと「ストーカーである」ということが記載されていた。 接近方法(相手を呼び出す/自分が相手に近付く)や手段についての選択肢、 凶器(包丁/ナイフ/金属バット/ネクタイ/ロープ/青酸カリ/サリン/ 高所から突き落とす/自動車/電車)などといった選択肢が表示される。 正しい選択をしていかないと「あなたは現行犯逮捕されました。ゲームオーバーです」 というメッセージが現れゲームは終了となってしまう。 それはふいに現れてはすぐにアクセス不能となる神出鬼没のオンラインゲームだった。 ある日、クラスメートの祥子と真理から「夜中放送終了後の砂嵐状態のテレビから 気味の悪い声が聞こえてきたので調べてほしい」と頼まれたキュウはいくつかの サイトの掲示板に書き込みをし、情報を募った。 その数日後、殺人事件が発生。その事件の被害者とゲーム上のターゲットの名前や 特徴が酷似していることに気付いたキュウは、自分と同じ事に気付いた人間がいないか 調べるために掲示板に「殺人ライセンス」についての書き込みをする。 キュウの掲示板への書き込みをきっかけに「殺人ライセンス」と「テレビから聞こえた 無気味な声」についての話題がネット上の悪意や嘲笑などによって歪められていき、 無関係だったはずの2つの事柄が思いもよらない形でつなげられていく・・・。 一方、リストラをきっかけに昔からの夢だった探偵になるため家族に内緒で探偵学校に 通い、独自に探偵業を始めようとしている真理の父・相沢。 真理を通して知り合ったキュウと相沢は協力しながら事件の真相を探り始める。 二人が相沢の高校時代の友人である刑事の丸谷に情報を提供したことにより、 捜査本部の方針が大きく変わっていきます。 捜査本部の指揮を取っているのは、私のお気に入り(?)警視庁捜査一課の田端課長。 またまた登場しちゃってます。ちょっと出過ぎだってば(笑) キュウと相沢、年の離れた二人の関係がなんだかすごくいい感じです。 エンターテイメント性溢れる作品ではありますが、歪んでいくネット社会への警鐘、 人と人との繋がりや家族の繋がりの大切さなど、様々なメッセージも込められています。 すごーく面白くてつい一気読みしてしまい、ふと気付けば夜中の3時でした・・・(^_^;) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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