カテゴリ:北タイへ行こう!
前回予告の通り、しばらくは「北タイブログ」でイキます。
合いコトバは・・・ 「今度の旅行は北タイだね♪」 さて、晴れてGW突入ってことで、4月までの激務の疲れをチェンマイでゆっくり癒すかあ・・・と楽しみにしてました。空港で迎えてくれたのは、3月からチェンマイ郊外の実家に滞在している「ジェーンさん」と「ぱおちゃん」。 ぱおちゃんは1ケ月半ぶりのパパの顔に戸惑って、固まってしまいました(涙) (この顔で約1時間固まった・・・) 「なに?チェンマイでゆっくりしたいだと!?ふざけんな。わたしらずっとチェンマイにいてブアレーオだよ。明日はチェンラーイに行くからな!」 「はあ・・・チェンラーイですか・・・」 チェンマイからチェンラーイはクルマで3時間強の距離なんですが、すでにわたしら専用のロットゥーもチャーターしてあるそうで、まあ家族だけなら「ぱおちゃん」が車中で暴れようが、若夫婦が久々の逢瀬でイチャつきまくろうが 全く気兼ねせんでよいので、たまには遠出もいいかあ。チェンラーイ行ったことないし。 教科書的な説明を先に述べておくと、「チェンラーイ」はタイの地図におけるいちばん「てっぺん」(北端)に位置しています。13世紀にはラーンナー・タイ王国の首都だったそうですが、さすがにそんな昔の話はよく覚えてません。次回以降報告しますが、ミャンマーとラオス両国との国境にほど近く、北タイ観光の拠点として賑わってます。 今回はここチェンラーイから「ワット・ロンクン」を紹介しましょう。 着いた途端にまず、「白」で統一されたなんとも浮世離れした外観に圧倒されることでしょう。 次に、常ならツメの甘いところが目につくタイには有り得ないってほど、細かいところまで工夫が施されているのに驚きます。 建築や造形が全て「白」で統一されているのに感嘆しながら、ふと手前の池に目を落とすと、泳いでいる「鯉」まで「真っ白」です。 特におもしろいと思ったのは本堂の「ご本尊」で、下の写真(撮影禁止なのでパンフからの借り物)の「壁画」の仏様がご本尊ですが、手前に仏像が2体、さらに写真にはないですが、実際にはその手前に「ホンモノの僧侶」が瞑想しているという、いわば「4層構造」になっていて、撮影禁止だったのがすんごく残念なほど美しい光景でした。 ここは著名な芸術家/デザイナーである「Chalermchai Kositpipat」氏が全デザインを手がけた寺院で、チェンラーイ出身の同氏が成功を収めてから故郷の寂れた寺院の再興を決意し、私財を投げ打ってこの寺院の建築を進めているとのこと。 通常タイで寺を建築する場合は、在家から「タンブン」により行います。日本でもありますが、お寺で浄財を納めて屋根瓦などに名前を入れてもらうコーナがありますね。しかしワット・ロンクンの場合はタンブンを一切募らず、全てChalermchai氏の私財に基づくのだそう。ちなみに出家する以外のタンブンでは「寺院を建築する」のが最高の格なんだそうです。 同氏のアートはタイの伝統的な「仏教画」を大胆な彩色と斬新なテーマで描いたモダンアートに属するもので、目にされた方も多いと思います。 敷地内にあるトイレの表示もなかなかキテますねー。 タイ人ならほとんど知っている「有名人」だそうで、敷地内にある彼の作品展示コーナーで、ジェーンさんがそこにいたオッサンを見つけるなり「きゃー!サワディー・カー!」と声を上ずらせて挨拶したので、「誰?知り合いですか?」と聞いたら 「何言ってんの!?Chalermchaiさんでしょ!」 だってさ。 ここは観光地としては新しいもので、本堂などの建築が完成してからでもまだ数年しか経っていないようです。 日本だったらこれほど新しくて、しかもチャレンジングな設計をしたら「新興宗教か?」「悪趣味!」「伝統の破壊行為!」と叩かれまくって観光地とはなり得ないでしょうが、この辺がタイと日本の考え方の違いでしょうかね。 以前にもチェンマイ旧市街を囲む「城壁」を戦前に復興した際、一部残っていた古くからの現存部分を取り壊して全て新しいものに作り直したという、ユネスコなんぞが聞いたら「蛮行」に属するであろう逸話を紹介しましたが、彼らが帰依する仏教思想の「輪廻転生」という観点から考えれば、古いものが朽ちていくのを防ぐよりも、常に建築や造形も新しいものに作り直して「生まれ変わる」ことにこそ価値を見出すのかも知れませんね。 (つづく) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[北タイへ行こう!] カテゴリの最新記事
|
|