カテゴリ:北タイへ行こう!
本訪問記シリーズのプロローグにて、今回はチェンマイ中心部からクルマで30分程度の「クソ田舎」での滞在・・・って触れ込みで始めたはずであるが、その後の報告はチェンマイ市街エリアとか観光地の話題ばっかやんか!?
どうなっとるんや? 今回滞在したのは2週間ってところだが、確かに最初の数日はヨメっこ「ジェーンさん」の実家である郡部のクソ田舎に潜伏しとったんですが、静かな郊外でゆっくり勉強や思索に集中できるかと思ってんやけどね~・・・ まず暑い。めっちゃ暑い。チェンマイは高地だから涼しいとどこのガイドブックにも書いてあるが、思考停止も大概にしてほしい。 「摂氏35度」のどこが涼しいねん!?書いたヤローは爬虫類の変温動物かっ!! かつてタイに3年住んでたものだから、汗腺も開いて暑さにも慣れたでしょうとよく言われるが、そんなもん慣れるかい!? タイ的にはそんな暑くない季節ですら、外を歩いて訪問先に飛び込むと「おや?外は雨でしたか?」と聞かれるぐらい全身汗びっしょりのワタシだった。 今回のチェンマイでも同様で、汗シミが目立たないようにわざと黒いTシャツを着ているのだが、現地人から黒いシャツは暑いからおよしなさいと言われる。そんなこと知っとるわヴォケ!!なんでそんな汗かいてるのとか雨降ってたのとかくだらねー質問されるのがうぜーから苦労しとるんやろが!(怒) それと田舎なので「虫」がすごい。 テラスで読書してると、なんか身体中のどこかがいつもむず痒い。見るとちょっと赤みがかったアリさんがワタクシの足やら手やら背中やらを忙しく歩き回っている。あ、そのアリの卵おいしいのよねーなどとジェーンさんは呑気なことを言ってるが、ワタシの身体は赤アリの養殖場ではない。 なにか足にチクリと痛みが走るので、おもむろに足元を見ると、立派な縞々の足の蚊さんがぴったりと張り付いている。日本の蚊なら見つかったら速攻で逃げそうなもんだが、田舎のヤツはがっしりとワタシの足に吸い付いたままである。えい、と叩き潰すと、ピシッと鮮血が飛び散る。何人ぶんやねん?これ? メシを食ってても、当然ぶんぶんと蝿が寄ってくる。日本の上流階級の方は店屋で食べ物にほんの小虫が一匹入ってただけで、取り替えろだのカネ払わんとか言って暴れるそうだが、タイの田舎でそんなこと言ったら鼻で笑われるやろう。屁っ?あんたは虫も食わないようなモンを食いたいんかい?そりゃ結構。なら防虫剤と農薬がたっぷりの食品を大量に食べて早死になさい。 あと最凶なのは「コドモ」だ。ワタシんちのコドモだけでも相当やかましいのに、向かいのウチのコドモや近所の洟垂れが四六時中家の中や近所中を縦横無尽に駆け回っている。 うちのコドモだけならいつものように「やかまし!!」と一喝すれば、ケラケラ笑いながらも少なくとも大人の仕事の邪魔はしなくなる。ところがタイの田舎ではそうはいかん。 いつものようにIKKIくんに「くおらっ!!」と怒やしつけたら、現地のコドモらはびっくりして凍りついている。それだけでなく、回りにいた大人どもまで、一体なにごとが起こったのかという風情で、コドモでなくワタシの方を険しい表情で見ている。 ジェーンさんがたまりかねて、ちょっとちょっとここは日本じゃないんだからと耳打ちするが、コドモを叱るのに日本もタイもあるものか? こちらのガキどもは叱られたことないから、ケジメはないは規律はないわでやりたい放題。常に菓子をだらだら食ってて肝心のゴハン刻になったら「お腹すいてないーゴハンいらないー」と来たもんだ。ワタシのガキの頃に一度でもそんなことやったら、恐らく顔の形がひん曲がるぐらい殴られたことだろう。 仕事でバンコクに赴任したときも、タイではタイ人に対して怒鳴るのはタブーとか言われたもんだが、そんな甘っちょろいことやってるから何年訓練しても挨拶もできねー納期も守れねー失敗してもヘラヘラしてる半人前しか育たんのじゃろ!?とワタシはいつものペースでやってた。あなたはタイのことが何もわかってないと、タイ歴長い方からは「上から目線」で言われたもんだが、そんな悪習はわからんでも結構毛だらけだ。タイに迎合するのがタイをわかるってことなら、ワタシは一生タイに関して無知なアホウで構わんよ。おかげで一部メンバからは相当嫌われたが、それより遥かに多くのメンバから信頼され慕われもしたと思っとる。 そんなこんなで、「暑さ」と「虫」と「コドモ」と「生ぬるいタイの大人ども」に嫌気がさしたワタシは、みなと揉め事になっちまう前に、市内に仕事があってねーと尤もらしい言い訳をしながら、荷物をまとめて実家を飛び出してチェンマイ市内の安ホテルに避難しちまった。数日で戻ったけどね。 文句を言ってはいるが、タイの田舎の「人情」や「優しさ」はありがたいものだ。 夜になってテラスでビールを飲んで涼んでいると、義母上が次から次へと「肴」を作っては持ってきてくれる。よくも悪くも北タイの超ローカルメニューばかりだが、最初にこちらに訪問したときにはワタシにはちょっと苦手なテイストのものが多かった。さすがに「まずい」とは言えないから「ラムテーテー(おいしいっす)」とお世辞を言いながら食ってたものだが、訪問のたびに義母上の出してくれる料理が「ワタシ仕様」に食べやすくなっきているのには驚いた。北タイテイストのフォーマットを崩すことなく、よく日本人の味覚に合わせてカスタマイズできるものだ。そこはやはり高いレベルの「もてなし」の心がなくては実現できないものだろう。 さて、これからもこの「クソ田舎」とはお付き合いが永く続いていく。勤勉実直でせっかちな日本人・Tui☆さんが、マイペンライなスローライフの北タイ暮らしにどう適応していくのか。 課題は明確だが、さて、どうしたものか・・・。 (つづく) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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