秋月春風 ブログ版

　ヒーリングセミナー最終日は、カラーヒーリングである。
　まず最初に、オーラを写すことが出来るというカメラで、参加者全員それぞれ撮影。出来上がった写真を啓子先生が解説してくださるとのこと。
　黒い幕の前に置かれた椅子に座り、手のひらの形に金属プレートがはめ込まれた箱の上に手を置いて、撮影。
　どきどきしながら受け取ると、体の回りに紫・赤・藍の３層の光 。
　先生にお見せしたら、まず紫のあたりを指さして
「あなたは天使の声聴き放題よ～、天使に名前付けてあげて、沢山コミュニケーションとってね～」
次に赤い層について
「夢実現の赤が出てるから、ネガティブな事は考えないようにね。現実化しちゃうわよ～。
　良いことだけ考えて、そっちを引き寄せるようにしてね～」
だそうである。
　私はどちらかというとネガティブ思考寄りなので、気を付けなくちゃ……なんて思いながら席に着く。
　天使については、正直「私にそんなことできるの～っ？！」と思ってしまうのだが、名づけを勧められた瞬間に閃いた名前があるので、今後その名で色々と心の中で話しかけてみようかな……とは思っている。
　
　講義では、各色の特性などを中心に学びながら、極簡単に風水などにも触れたのだが、東北東の方角には天使の置物など飾ると良いと言われてびっくり。
　我が家はその方角にトイレがあるのだが、その窓辺には私がここ数年の間に購入した天使だの妖精だのの像が数体置いてあるのである。
　無意識に…というか、鬼門のトイレは良くないらしい、家に人形がたくさんあるのも、気をとられるので良くないらしい。なら、トイレに人形置いたら悪い気を吸い取って貰えていいんじゃね？とか思ったからなのだが……あながち、間違いでもなかったと言うことか？
　
　この日の瞑想タイムでは、開始直後から咳が出だして「あーなんか浄化されてる」と感じたのだが、先生が近付いてくるにつれ３人の子供達が全員２歳くらいの姿で出てきて、私に向かって満面の笑みを向けてくるので、なんだか妙に泣けてきてしまった。
　先生にはこの日も頭を抱えて「生まれてきてくれてありがとう」という言葉をもらい、更に
「もう我慢しなくていいのよ」
と言われた。
　ええと……なんか我慢してたっけ？　いや、そりゃ子育てで色々と我慢してるっちゃしてるが、別にそんなの私だけじゃないし……とかしばらく思考がぐるぐるしていたが、
でも、単純に「我慢しなくていいよ」と言われるのは嬉しいものだなぁ……と、あまり細かいこと考えずに喜んでおこう……と思った。

　午後も講義は続いたのだが、その中で啓子先生が
「努力は当然必要なんですよ。私だって、今でも沢山の努力と勉強を続けているんです」
と仰った。その瞬間、
「ああ、きっと私はこの言葉を聞くために、ここに参加したんだ」
と感じた。
　そう…たとえ潜在的にもの凄い力があったとしても、それを磨いたり活用するための努力をしなければ、本当にその力を自分のものにすることは出来ないのだ。
　そんなことは頭では判っているつもりだが、やはり心のどこかで、ある日突然超常的な力に目覚めて……なんていうムシの良い展開を期待する気持ちは残っていたように思う。そんな自分の甘っちょろい部分を、正面から思い切り突かれたように感じた瞬間だった。
　実際、前日の自己紹介の時に、前回のセミナーから今回までの間に、大きな人生の転機があったと報告された方は、前回の受講前から既に夢実現の準備を始めていた方達ばかりだったように思う（新たに事業を興す予定の方とか）。
　自分では何も努力しようとしない人間を、神様も天使も手助けしようが無い……ということなのだろう。

　私は、何をしたいんだろう？
　どう、スピリチュアルな世界と関わっていきたいんだろう？

　セミナーからこっち、あらためてそんなことを考えている私である。


　午後の実習は、アロマもクリスタルもヴォイスも総て使ってのヒーリング。
　今回も、「上手くやらなければ」みたいな気持ちが強く出過ぎてしまったように思う。
上手い下手の問題ではなく、相手にどれだけ寄り添えるかが鍵だというのに。
　ヒーラーとして技術的にも沢山の修行が必要そうだし、自己顕示欲が強かったり傲慢になりやすい面がある自分自身の内面を、もっとクリアにしていかなければ……なんてことを考えた。
　

　最後にもう一度、オーラ写真を撮ったのだが……１枚目の時に体の周囲にあった紫のもやもやしたものが消えて、非常にクリアに自分の姿が映っていた。赤と藍の層はそのままである。
　先生に見せたら
「凄いじゃないの、私と同じよ！」
と、先生がデモで撮った写真を並べて見せてくださった。
　確かに、そっくりなオーラ写真である。
「おめでとう、スピリチュアルな世界への扉が開いたのよ！」
と､先生は満面の笑顔で仰って下さったが……私は手放しで喜ぶ気持ちになれなかった。
　たとえ全く同じオーラを持っていたとしても、患者さんの為に…と、沢山の勉強と努力を続けている先生と、棚からぼた餅が落ちてくるのを待ってばかりで、自力では未だ何も始めていない中身空っぽな私と……。
　その差の大きさを、まざまざと見せつけられてしまったのだから。

　


　私は、何をしたいんだろう？
　私は、何処に行きたいんだろう？
　私は、どんな私になりたいんだろう？

　……全ては今、始まったばかりだ。