一歩ひく
その発せられた言葉にのみ反応をするのではなくて何故相手がそう言うのか その背景や真意を一歩引いて考えてみることが通訳者には大事だ。今夜の手話通訳者養成講座の特別講演で そんな話が印象に残った。なにもこの能力が必要とされるのは 通訳者に限ったことじゃないだろう。例えば「膝が痛いから注射をうってほしい」という言葉の裏には「とにかく早く痛みを取り除いてほしい」という真意が隠されていたりする。それを汲み取れなければ注射の可否の問題だけで話は終わってしまう。それじゃあ だめなんだ。何故 そうして欲しいかまで想像をめぐらせなければ。例えば 心無い発言に不快感をおぼえたとしてもそこから一歩引いて その発言を呼び起こした経過やら背景やらを理解する必要がある。原因がわかれば 対応も変わる。逆に言えば 原因も探らず対応出来るはずがない、と。コミュニケーションという ひととひととが関わりあう場面ではこの一歩引く、という冷静さは 自分をも救ってくれるに違いない。もちろんビジネスでも近所付き合いでも。ただし。私生活においてまで これを貫き通していたら感情の表出方法を忘れてしまうかも、という危惧もあり喜怒哀楽をストレートに出せる場所は確保しておいた方がよろしいかと。AB型の私は 自分に言い聞かせつつ。加えて 事前準備(下調べ)の重要さについての話もどんな仕事でもそれは変わらないのだな なんだか妙に納得。見えないところでの努力こそ 疎かにしないでいきたい。本日より また 仕事の日々です。