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南トルコ・アンタルヤの12ヶ月*** 地中海は今日も青し

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2006/04/12
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テーマ:ニュース(99864)



イスタンブールっ子には、今やすっかりお馴染みのアクビル(Akbil)
アクビルは「アクッル・ビレット(Akilli Bilet)」の略で、「お利口さんチケット/スマート・チケット」という意味。
つまり、市内の公共交通機関のほとんどすべてに利用できる電子式の便利なプリペイドチケットなのだという。

「という」としか言えないのは、話だけはよく聞くし写真でも見るのだが、私、実はまだ実物を見たことないし、もちろん使ったこともないから。
もうイスタンブールには1年半もご無沙汰しているし、せっかくイスタンブールに滞在しても、出掛けるのは家の周辺のみ。ほとんど繁華街にお出掛けしない田舎者なのである。あ~あ、恥ずかしい。

ところが。アンタルヤにも、このアクビルを導入しようという計画が大急ぎで進行している、らしい。
アンタルヤ大市庁総務長の話では、現在、契約要件を準備している段階で、遅くとも2~3ヶ月以内には入札が行われる予定であるという。

現在、アンタルヤ市内で運行されている公共交通機関は、市バス(特別市民バス)、ターミナルバス(テルミナル・オトビュス)、ミニビュス、トラムワイ(トラム)の4種類。
いずれも運賃はその都度、乗車時・乗車後に、しかも運転手に手渡しするというアナログなシステムが運用されている。

この運転手と乗客との間で発生するお金のやり取りは、停車時間を引き延ばし渋滞の原因となったり、運転手の注意を散漫にし事故の原因となったりするために、長年問題視されてきた。
アクビルが導入されれば、少なくとも運転手は運転に専念することが出来るし、停車時間は短縮され、乗客はいちいちお財布を引っ張り出したり、あらかじめ小銭を用意する心配がなくなる。
良いこと尽くめ、という印象ではあるが・・・・。



アンタルヤには、アクビル導入以前にまず改善されねばならない問題がある、と思う。
それは、アンタルヤ市内の公共交通システムそのものを見直すこと。
トラムワイの路線・便数を増やし、市民の足として確立させること。
必要があれば、メトロなどの新たなライル(レール)・システムを構築すること。
ミニビュスの車体を新しくし総数を減らし、路線を見直し無駄な路線を整理すること。
市バスの路線・便数を増やすこと。

毎日のように市バスやミニビュスを利用する私を例にとると、例えばこんな不便な状況に置かれている。
車なら5分で着くアンタルヤ考古学博物館。ここへバスで行こうとすれば、市バスかミニビュスで10分。一番近いと思われる停留所で下りて、さらに10分近く歩かねばならない。
同じく車なら10分で着く新工業団地。もしバスで行こうとすれば、二つのミニビュスを乗り継いで、1時間弱かかる。
車なら、15分ほどで着くオトガル。こちらもふたつのミニビュスを乗り継いで、1時間少々。

つまり路線が健全に、無駄なく組まれているとは、到底思えないのである。
これだけ外国人・トルコ人問わず市外からの訪問者を抱えるアンタルヤで、少なくともオトガルへのアクセスだけは、トラムワイ、メトロのようなライル・システムが市内の東西南(北)から確保される必要がないだろうか?
いや、空港からの市内中心部へのアクセスだって、メトロ一本でアンタルヤの中心街ドーウ・ガラージュ辺りへ繋がってくれたら・・・・。エキスポ・センターから空港へ。空港からメイダンへ、そこからドーウ・ガラージュへ・・・。
いや、せめてメイダンまででもいい。そこからトラムワイでカレカプス。あとは従来のトラムワイ路線と同じ。ただし路線は、現在のように博物館が終点ではなく、そこからファレス・ホテル、シェラトン・ホテルの前を通ってミグロス交差点を通過し、海岸沿いにリマン地区まで延びると完璧である。オトガルから南下する路線は、ミグロス交差点で東西を走る路線に合流する。オトガルから空港へは、チェヴレヨル(環状線)の下を通るメトロによって、直通化される。
こうなれば、北はオトガル、東は空港、西は港。このアンタルヤへの3つのゲートウエイがひとつに結ばれることになるのだが・・・・。



アクビルを発端として、そんなことをつらつらと考えていたら・・・今日になって、アンタルヤの将来を明るく照らす一条の光が差し込んできた!

今日付けの新聞記事によれば、以前から問題提議はされながらも一向に話が進展しなかった、新たなライル・システムを構築しようというプロジェクトが、とうとう実現化へ向かう一歩を踏みだしたという。

アンタルヤ大市長メンデレス・テュレルが公表した「軽ライル・システム・プロジェクト」は、アンタルヤ北部ファーティヒ地区(オトガルのさらに北。アンカラ・ヨル(アンカラに向かう国道)の始発点にあたる)を始発とし、16の停留所を経てメイダン交差点に到達するトラムワイ路線の新設を手始めに、市内中にトラムワイのレールを張り巡らそうとするもの。
(ちなみに、新路線の始発から終点までの所要時間は25分、平均時速は27km/h)

ファーティヒ~メイダン路線完成の後には、さらにリマン~イェシルバフチェ路線、メイダン~空港路線、オトガル~ジャム・ピラミッド~メイダン路線に着手する予定だという。
(なお、新設されるトラムワイ路線上を走る現行の公共交通機関は、トラムワイの完成と同時に全廃される)

試算では、2010年には、一日当りの乗客キャパシティは15万人まで可能となり、朝晩のラッシュ時には4.5分毎に1本のトラムワイが発車できるようになるだろうという。

なお、このプロジェクトの必要経費は、初年度だけで2,297万ドル。総経費は1億2千万ドルに上る。
市は現在、財源の確保を進めている段階で、確保でき次第、入札に入る予定という。


ああ!私が思い描いた、オトガルと市内中心部とを結ぶトラムワイが!空港と市内中心部を結ぶトラムワイが!我が家の近くを通るトラムワイが!


・・・・・・しかし、本当に実現するのだろうか・・・・・・?


首相が代替わりすれば、市長が代替わりすれば、ガラリと政策の変わってしまうのが常のトルコ。特に政権政党が変われば、前政権政党の行った政策、残した計画を打ち壊すような態度に出るのがトルコ人。
AKP出身の現市長は、アンタルヤにご執心のエルドアン首相の肩入れのおかげで、これまでも立体交差点、エスカレータ付きの歩道橋などいくつもの土木プロジェクトを成功させてきたが、次期も続けて市長の椅子に座れる保証はどこにもない。(まあ、これまでのところ派手な宣伝も効いてるし、次期も安泰なのは見え見えなのだが・・・)

プロジェクトが途中で頓挫せず、アンタルヤに「夢のライル・システム」が無事誕生してくれることを祈りたい。









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最終更新日  2006/04/14 02:58:57 PM
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