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カテゴリ:読書
荻原浩の長編小説‘さよならバースディ’を読んだ。
バースディというのは、ボノボ(別名・ピグミーチンパンジー)の3歳のオスの名である。 東京霊長類研究センターで、会話するサルとして研究されているのだ。 その責任者は、生真面目で研究熱心な田中真。 田中の前任者・安達助教授は、当研究所で1年前に謎の自殺を遂げていた。 そして、ほぼ1年経ったある日の夜、 田中のパートナーであり恋人でもある藤本由紀まで、飛び降り自殺をしてしまう。 田中は愛する人を失った悲しみに打ちひしがれ、真実を突き止めようと調べ始める。 自殺の唯一の目撃者は、バースディだった・・・ 大学内の不正や腐敗、隠ぺい工作、謎のルポライターも加わって、 あっと驚く展開になっている。 ボノボのバースディが本当に愛らしいだけに、 人間のエゴによってバースディが、実験材料とされていることに憤りを覚える。 分厚い本だが、飽きずに最後まで一気に読むことができた。 荻原氏の他の著書も、ぜひ読んでみたいと思わせる力作だった。 今日は読書三昧しようと思い、もう1冊軽く読める本を選んだ。 先日図書館から借りて来た‘世界の中心で、愛をさけぶ’(作/片山恭一)である。 今さら~!! って感じだが、大ヒットした時には、図書館で借りられなかったので・・・ 映画もTVドラマも観ていないけれども、ストーリーはほとんど知っていたので、 なるほどー、と頷きながら読み進めた。 純愛ブームで流行っただけのことはあるな~と、 まるで、一昔前を懐かしむように味わった1冊である。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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