以前mauzaiさんが紹介しておられ、気になっていた作品だ。
読み始めると、実に面白い。
軽いタッチで描かれており、スッと入ってくる内容である。
テンポのよさ、サスペンスさながらの展開に、どんどん引き込まれていくのだった。
音 楽
精神分析医・汐見のところに診察を受けにくる美しい女性、麗子。
食欲不振や吐気、チックに襲われている麗子いわく、
「私、音楽がきこえないんです」
この音楽の意味するところは「オルガスムス」であり、
彼女は冷感症に悩まされていたのだった。
この女性に興味が引かれ、時に男性として惑わされつつ、
汐見は麗子の冷感症の原因を探り、治癒を目指す。
精神分析を重ねていくうちに、麗子の思いもよらぬ過去が暴かれ、
驚愕の事実が明確になっていく。
果たして、彼女は、音楽をきくことができるようになるのか・・・?