あっという間に、読み終えた。
実を言うと、東野圭吾氏の作品を読むのがこれが初めてである。
敬遠していたわけではなく、図書館で借りようとしても人気のため常に貸し出し中で、
相当数の予約待ちだったからだ。
まどろっこしい心理描写などがなく、客観的かつ冷静な筆運びであり、
そのテンポのよさにぐいぐい引き込まれていく。
そして、ラスト4ページに、思わず胸が熱くなった。
本作品より‘容疑者Xの献身’や‘悪意’‘白夜行’などの方が、
一般的に評価が高いようであるが、私には十分楽しめた。
これから東野氏の他の作品を読むのが、非常に楽しみである。
レイクサイド
有名私立中学を目指す四組の親子が、勉強合宿のために集った湖畔の別荘。
そこで行われた殺人。
並木俊介の妻が言う。
「あたしが殺したのよ」
殺されたのは、俊一の愛人だったのだ。
親たちは、この事件が子どもの受験に響くことを恐れ、
事件そのものを無きものにしようと企てる。
説得させられた俊一も、しぶしぶその隠蔽に加わることになるが、
常に釈然としないもの、疑念が頭をもたげる。
俊一がその疑惑を晴らすべく事件を推理し、調べていくうちに、
ついに驚くべき真相にぶつかる。
真相を知った俊一は・・・!?
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