遍路7日目 土佐に入ったぜよ
ようこそ、お越し下さました。室戸岬に向かって、ただひたすらに歩いた。延々と続く海岸線。宍喰温泉の先から、高知県に入った。今はそうだけど、昔の遍路道は相当な厳しい道だったろうと思われる。右側は、大きくせり出した山。左は海で、その間を削り取ってできた国道55線。この日の太平洋は、いたって静かで、週末のせいか釣り人が点在していて豊饒な海を連想させる。私達が今やっている車中泊をしながらのお遍路は、新たな形の遍路方法なのではないか。歩き遍路は、ぜいたく遍路と言われている。歩きだから時間がかかり、その分宿泊数が増える。遍路費用の半分以上を占める宿泊費。通常の民宿で、1泊2食付で6000円台~7000円台、勿論これ以上もある。これに昼食代と飲み物代、札所の経費が1か所5~600円位。お酒を飲む人はその分がプラスされ、大まかには1日1万円以上という所か。五十日の遍路旅で、夫婦二人で廻ったら100万円は超えてしまう。これ故に、ぜいたく遍路という事。民宿だって、思った通りの所ばかりではない。食事の質、同宿舎との遠慮、風呂やトイレの時間や洗濯の順番など、すべてが納得できるわけではないと聞いています。夫婦二人の車中泊での旅は、一人が歩いて一人が運転という形。昼と最終の地点で落ち合う先を決め、車のナビにセットする。落ち合うまでの時間は、コインランドリーでの洗濯や、食事の段取り、観光やらと自由に行動する。もちろん、一緒に歩いて巡拝するもよし。今朝のうちらは、カセットコンロでご飯を炊き、お湯を沸かして味噌汁も作りました。そろそろ、コンビニ弁当やおにぎりも少し飽きたしね。お遍路とは何ぞや?の問いかけに、100人いれば100通りの答えがあるけれど、共通する答えもいくつかある。そのキーワードは「感謝」という事。森羅万象の一切に「感謝」を覚える旅だと言っても決して過言ではないと思います。飽きたなんて言っているコンビニ弁当だってありがたいのは当たり前。車中泊遍路は、一番の掛りの宿泊代がかからない。その分、ガソリン代と日帰り温泉代、食事代がかかります。何よりもかによりも、その間の夫婦の合作の遍路旅。夫婦間の信頼と感謝を再認識させ、非常に練れた、熟成されたワインの如く、ワンランク上の関係の極みに至るのではないか。私の今の生きる目的の第一は、人生の仕上げです。更には、人生には避けては通れない夫婦関係の完結です。「こいつと、結婚してよかった。」と思えるのは必至です。(ちょっと、言い過ぎか)(笑)歩く、歩く、ただただ歩く、ずんずん歩く、ひたすら歩く、歩きに歩いて 67500歩 54km一日の行程での最高記録。