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テーマ:山登りは楽しい(12246)
カテゴリ:山
のどの渇きで目が覚める。腕時計のバックライトで時間を確認すると、00:16だった。2007年になったわけである。過越しの瞬間に寝ているなんて物心がついてから初めてのことだ。
寝る前に枕元に水を用意しておいたのでそれを少し飲む。珍しいことに周りの人の寝息や鼾が少し気になった。意識が戻れば思い出すのはカメラのこと・・・結局人々が動き出す5:00くらいまでずっとカメラの保障やなんやかやについてずっと考えていた。 それでも明けない夜は無く、朝はやってくる。5:00すぎに一階の休憩室に行くと、すでに20人くらいの人が朝食を食べたり、仮眠したりしていた。早朝にヘッドランプをつけて登ってきた人も結構いるようだ。 表に出てみると月は沈んでいて星は明るく、下界の空気も澄んでいて夜景は昨晩より綺麗だった。でも写真を撮る気にもなれず、トイレを済ませてさっさと中に引っ込んだ。 ひょっとして夢だったんじゃないかと一縷の望みを託してカメラバッグを開けてみると、やはりフィルタは割れていた。レンズからはずせないところも変わっていない。カメラが直る初夢も見なかったことだし、仕方あるまい。 6:00ちょっと前から朝食がはじまる。交代制で食べるのだが、食堂に一番近いところにいたため、一番に食べることができた。元旦でもメニューは変わらず「おでん」。ご飯はおかわりできるので一杯だけ食べて朝食を終える。 荷物をまとめて、準備を整え、三脚をセットしに行く。とりあえず悔しいので写真だけは撮っておきたい。自戒もこめて今日撮った写真を残しておこうと思ったわけだ。 日の出前の山頂は寒いが、風はそんなに無かった。朝登ってきた人のニット帽を見ると凍り付いているけれど、ダウンを着て、オーバーパンツを履き、フードをかぶっていれば耐えられない寒さではなかった。 残念ながら東の水平線には雲がかかっていて、太陽が昇るのはその上ということになりそうだ。振り向けば、富士山はくっきりと見えている。ピンクに染まるのが見られるだろうか。 山頂には少なく見積もっても70人くらいの人がいた。みな寒さに耐えながら東の空を見つめ、ときどき振り返って富士山を見ている。隣に三脚を立てていた人とボソボソ話しながらご来光を待った。 やがて空が白み、夜景がその美しさを失うと同時に空が色づいてきた。雲の下に太陽ver07が登ってくる。 (三浦半島と江ノ島) あっという間に雲の上に出る。 (広角側にしてみると、ヒビが目立つ) 反対側を見ると、まあまあピンクに色づいている富士山。 言っている間に07元旦になった。 (西丹沢の山々。富士山の手前にあるのが山中湖。右にあるのは南アルプス) 「終わった終わった」という感じで山頂の客はそれぞれ解散する。僕もそのまま下ろうかと思ったけれど、結構体が冷えたので山荘の中でコーヒーを一杯もらう。母娘で登ってきたという利用客と話して8:00ごろに尊仏山荘を後にした。 二回ほど休憩し、あとはずんずん下って10:30に登山口へ到着。ちょうどバスがいい具合にきていたので乗り込んで渋沢駅へ。家に帰って朝風呂につかり、年始に来ていた祖母と御節を食べる。越の寒梅を飲んで昼過ぎに寝る。またカメラが直る夢は見なかった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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