長男の嫁が弟嫁の教育?
寒くなってきました。今日は娘の幼稚園も旦那の仕事もおやすみで、挙句に、姑まで仕事休み。舅もこんな寒い日は牛も世話されないだろう、と意味不明なこと言って、姑から追い出されてた。寒いね、と、言いながら、コタツに入って、私は家計簿の今年1年の集計準備をしていた。横から覗いたカースケが「あぁ俺、こんなにタバコ代かかってる。ビール代も。ゴルフにもこんなかかったんだ・・・ママ大変だったね。来年から少し考えるよ」「考えるのいいけどこれ以上増やさないでよ、私も来年からパート行こうかなって思ってるんだ。菜豚子が幼稚園行ってる間、3歳になったら、3時まで預かってくれるから・・・」「俺の給料じゃ足りない?」「足りてるよ、毎月ちょっとギリギリな時もあるからね、少しでもプラスαがあれば違うから、菜豚子がこれから大きくなるだけお金もいるし、自分達の先の事も考え始めないといけない年だよ、うちのネェちゃんだって休業してても食べるに困らないしっかりした貯えしてるんだよ、あの人、一人で生きて行くって早く決めてたから人生設計も若い時にしっかりしてるんだよ。あそこまでは出来ないけど、探そうかなって思ってるんだ」「うちはさ、親父の出世が遅くて給料安くてオフクロは必死こいて内職とパートして、だからずっと学校終わって伯父ちゃんの家に行ってご飯食べて、真っ暗になってからオフクロが迎え来てたんだよ、運動会も昨日みたいなお遊戯会もお袋は仕事で来てくれなくて、いつも伯父ちゃん夫婦がお弁当持って来てくれて、だから結婚したら、自分が家庭持ったら、俺は嫁さんに働かせないでいいように頑張ろう、頑張って働いて稼げる男になろうって決めてたんだ、その割には給料安いけどな・・・そんな家庭だったから、キリコ(旦那の妹、現在帰国中の小姑)も学校卒業すると早々に結婚して出て行っちゃったんだろうな」「私の実家は、お母さんの方のバアチャンが、昔ながらの職業婦人気質で、女でも働くべきだっていつも言ってた。ずっと正社員で働いて、嘱託で80まで働いた人だったからね、別に暮らしてたんだけど、たまに来て孫にそう言って帰るのよ、お母さんはずっと専業主婦だったけどね、反対にバアチャンがずっと働いてたからそうしたのかもね、バアチャンにしてみれば、御祖父ちゃんが戦死してたし、再婚するでもなし、一人で生きていかないといけないって気持ちあったろうしね・・・難しいねぇ」先日、片付け物していたときに見つけた私の母子手帳、私が生まれる時に母がもらった母子手帳なのだが、結婚する時に母が持たせたくれたものでした。その母子手帳の中に、《女性でも子供の頃から職業につく考えを持つようにさせましょう》という一文があるんです。昭和40年代初期のものですけど、ためしに2年後の誕生の弟の母子手帳を見たらそんな一文無い、父の転勤で出生地が違うので、異なるのかもしれないが、その当時はまだ女性の社会進出が珍しかったのかな?と。ま、そんな会話をしていると、姑が飛び込んできた。こやつ、休みのときは必ずこうなのである。「カースケ、陽菜子さん、ちょっとこのバカ息子に説教してやってよ」姑の後ろにそびえ立つのは、義弟のトースケとその嫁。また何事じゃ、また金かよ・・・「もうさ、この寒空にここの家、暖房器具がないって言うんだよ、朝から電話してきて、コタツのあまりモノ無い?って言うんだよ、だから、そんなものあるかって言ってやったら、ファンヒーターが壊れて寒くてしようがないって言うんだよ、だから、ファンヒーターぐらい買えって言ったら、ファンヒーターは事故やったから怖いのそうろうのって、あたしゃ、こんなバカ産んだ覚えもなきゃ、育てた覚えも無いよ、じっくり聞けば、給料日まであと1週間もあるって言うのに、現金が500円しかないっていうだろ、ボーナスはって聞けば、今度の金曜日だってさ、それでオカズ代も無くて、本当に塩かけてご飯食べてるんだって。あたしゃもうね、情けなくて情けなくて・・・トースケよかったね、丁度キリコが出かけてて、いたら、あんた半殺しの目にでも合わされてるよ。あたしゃ、こんなバカの顔見たくないから、出かける、陽菜子さん、あんた長男の嫁なんだから、このバカ夫婦に家計ってもの教えてやってよ」言うだけ言って、竜巻のように姑は降りていった、娘がポツリ「おばあちゃん、ライオンみたい、ガオーって吠えて行っちゃった」娘にお母さんといっしょのDVDを見せながら、弟夫婦に、どうしてこんなことになったのか聞いてみた。余計なお世話だけど、こう頻繁に金銭問題を持ち込まれてはこちらもいい気持ちはしない。つい先日、キリコからやかましく言われたばかりで、それから1週間も経ってなくて、少し頼りすぎてるって事をもう少し自覚しないと、実家から借りるとか、あまりモノ無いかとか、少しどころかかなり甘えすぎてる、本当に余計なお世話だけど、結婚前にそれぞれ自分名義の預貯金とか持ってなかったのか聞いた。すると答えは、二人とも「無い」あまりにはっきりした回答に、私もカースケも返事に窮した。これは私の姉がやった方法だけど、1000円定期、銀行の総合口座の定期預金なら、ATMで1000円から定期で預けられる。最低週に1回、1000円定期を行う。最低1000円、2000円の週もあれば、5000円の週もあるというようにして、姉は若い頃貯金を重ねた。たちまち通帳の定期預金ランが一杯になるので、その度に窓口持っていて、最初は少々呆れられてたが、これが結構溜まるし、反対に少額でも切り替えのときまとめるので、次第に大きい額の定期へと成長していた。それと、姉の小銭貯金、ワゴンセールで出てるような安いロングブーツ買ってきて、上のほうを小銭が入る程度に縫ってしまう。そこに小銭をいれて、ブーツを貯金箱にする。赤字になることを、「おあしが出る」と、言うので、靴は、「足を入れる」ものだから、赤字にならないという、笑点みたいだけど、これも結構貯めてました。私も姉ほどは貯めきれないけど、やってる。そんな方法を、弟夫婦に話し、教えろって言われても私も教えるほどじゃないし・・・すると義弟嫁が「あのぅ、キリコさん、いつ、お帰りになりますか?」「昼過ぎには帰るって言ってたよ」「そうじゃなくて、いつアメリカに帰られるかなと思って・・・」「クリスマス過ぎじゃないの、お正月は向こうでするって言ってたから」「私、あの人怖いんです。だけど、お義姉さんに色々教わりたいから、明日から来ていいですか、但し、キリコさんにはナイショで」「来てもいいけど、教えるたって何を教えるの?」「料理とか、ヤリクリとか」冗談じゃねぇよ、この年末のクソ忙しいとき、これ以上、お荷物増えられてたまるかよ、「あのね、料理はね、料理番組、あれが一番手っ取り早い、それとね、オレンジページの切り抜きファイル。これ貸してあげる」「このファイル借りて行ったらお義姉さん困りませんか」「覚えちゃったからいらない、私、その通りに作らないの、それを基に自分流にしてるから。あのね、そこに例えば、キャベツで・・ところを、冷蔵庫にキャベツが無くて白菜しか無かったら白菜でやるとかね、そうやって自分なりにアレンジしてやってみたら。でね、旦那には出来るだけ弁当持たせる。でね、ビール類はコンビにで買わない、貴方、自分の車持ってるんだから、ディスカウントの酒屋行って買ってくるの、全然違うから。1日に飲む本数決めておく、タバコは買い置きしない。あればあるだけ吸うからね。すいうことからやっていけば少しずつ違ってくるよ」「お義姉さん、当座の生活費が本当に500円しかないんです。私の実家には出入り禁止されてて借りにいけないんで、16日にボーナス入るまで5万ほど貸してください」今日は何日だ、12日、16日まで、13,14,15,16で四日間でなんで5万もいるんだよこの後カースケと義弟の会話「どうして5万もいるの?」「うん、暖房器具が何も無くて、ファンヒーター壊れてるし、コタツも無いし・・・」「ハロゲンヒーターや電気ストーブなら数千円であるぞ。借りてまで買うな。着ろ。寒ければ着ろ。それだけだ。石油ストーブ、あれだった煮炊きできるぞ、光熱費浮いていいぞ」「わかった、幾らか貸してもらえないかな」「じゃあ1万円だけ、これは俺の小遣いじゃない、うちの家計からだ、陽菜子が火曜日は生鮮品がが安いって開店前から寒い中並んでヤリクリしてやってる家計からだぞ、16日絶対に持って来いよ」結局は、兄弟なのね、貸すのかよ、誰が家計費の中から出すものか、それはカースケの小遣いからじゃ。義弟夫婦が帰ったあと、カースケには冷たく宣告しちゃった。しかし、我が家には、きちんと報告隊という恐るべきものがいた。夕方のことである。ぶち切れて飛び出した姑は、山のような買い物をしてきた。今日まで売り出しだったから、これ、陽菜こさん、と、ショールや手袋を買ってきてくれた。娘には、ケーキやらお菓子やらと。お茶でもいれましょう、と、一服してる時の事である、娘がやってくれた「パパがトースケ叔父ちゃんにお金貸してた」姑は即、電話に飛んで行ったし、小姑は、大きなため息をついて、ポツリ「義姉さん、兄貴も痛い目にあわないとわからないのよ」電話終わった姑は「陽菜子さん、やかましく言っておいたから、出入り禁止言い渡したから、もう当面来ないよ」来ないよって来てもらわないと、お金返してもらえない・・・あのアホ夫婦のことだから、振込みなんて絶対にしない・・・どうすんだよまったくもう