テーマ:ワイン大好き!(30789)
カテゴリ:オーストリーワイン
今回からちょっとオーストリーが続きます。初回は赤。 ブラウフレンキッシュ・サイブリッツ2011。生産者ヴェーニンガーは、オーストリア東部、ハンガリーとの国境に近いミッテルブルゲンラントのワイナリーです。元々、昔からワイン作りをしていた家系ですが、1982年、先代当主の頃から元詰めも始めたそうです。地理的に近い事からハンガリーにもワイナリーを持っていますが、現在は、先代の息子がそのハンガリーのワイナリーに続き、ミッテルブルゲンラントのワイナリーの責任者にもなったそうです。2006年からはビオディナミも実践、ワインのスタイルは結構変わったようです。 セパージュは、ブルゲンラントを代表するブドウであるブラウフレンキッシュ100%。ただし、ブドウはミッテルブルゲンラントではなく南ブルゲンラントのものになるそうです。価格は、写真のお店で4320円。 色は紫感もまだある濃いルビーといったところ。透明度もしっかりで流石に冷涼な雰囲気。 香りは結構スパイシー。クローヴなど茶色いスパイスを中心に、黒コショウっぽさや軽いクミンといった要素もあります。そこに、黒ベリーやブルーベリーといった色の濃いベリーフルーツ、さらに、赤ベリーや赤ベリージャムといった赤いニュアンス等々ベリーフルーツ感が加わります。その他、ココアっぽさや軽い麦チョコ感など、黒っぽい雰囲気も。 味わいは結構タイトな印象。ミネラル感しっかりで、クリアーなミディアムボディと相まって硬質な印象すらあります。エキス分も程々。一応、味の最初のインパクトは果実味ではあるのですが、これも繊細で、抑制的な出方。そこに、明るいシャープな酸が奥からスッと顔を出す感じ。タンニンは大人しく、舌触りも滑らかで、渋みも大人しいです。 こういうスタイルですので、食事には合わせやすいですね。 肉より魚かな、と思ってこれにもやっぱりカツオのたたきやマグロの赤身を合わせてみましたが、問題なく行けます。クリアーな質感が、カツオの旨みによくマッチしますし、マグロにももちろん。また、硬質感と香りのフルーティさ、スパイシーさのおかげで、もう少し脂の乗ったもの、マグロならトロ、他に、寒ブリなどにも行けてしまいますね。 一方で、じゃあ肉に合わないのかというとそんなこともなく、ローストビーフを塩味のみで試してみますと、肉の旨みと塩味、脂感に、ワインの香りや硬質な質感が合いますし、大人しいタンニンが意外と脂相手に仕事してもくれました。 実にエレガントなワインです。スパイシー感の強さが大きな違いではありますが、ピノ・ノワール的な世界観が多分に感じられました。 確かに、昔飲んだオーストリーの赤ワインは樽が効いて濃く、力強いものでしたが、このワインはエレガントでしなやか、という印象で、かなりスタイルチェンジされたもののようです。 にほんブログ村 「ワインモア」でこの記事をチェック! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2015年02月13日 16時30分31秒
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