ワインヲタ入門生のチラシの裏

前回からの続きです。

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ここからはお料理です。まずはカマスの生姜酢。黄色いのは菊の花、緑はホウレン草です。皮目を焦がしてあるカマスのふわっとした食感と香り、やわらかな味わいがいいですね。
バルディビエソのブリュットと合わせましたが、最初はまあそれなりという感じだったものの、時間と共にワインの香りが膨らんできますと、皮目の香ばしさとワインの香りがよくマッチしました。

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続いては椀物。白いのはハモで、出汁は牛スープになります。少し黒コショウが掛かっているのがいいアクセント。やはり、牛出汁ということで、クリアーながら力強さと香りがありますが、鱧もその味わいに負けませんね。
リースリングとソーヴィニヨン・ブランを合わせました。さっぱり頂くならソーヴィニヨン・ブラン、コクを拭きたてるならリースリングといった感じでしょうか。
やはり、ソーヴィニヨン・ブランのフレッシュな香りと明るい果実感の存在感は強く、口に残る牛の強さを軽く馴染みながらもすっと流す感じ。鱧とも同じような印象ですね。一方、リースリングは、ペトロール香としっかりしたエキス分が、牛出汁にマッチ。鱧とは喧嘩せず、くらいでしたが、出汁との相性は思った以上でした。

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続いてはカンパチ。吉田牧場のモッツァレラと共にカルパッチョ風ですが、もろみ味噌があるのが和な感じ。カンパチのプリプリ感とチーズのまろやかさが面白いです。ただ、そこまでコッテリしたチーズではないので、さっぱり頂けます。
ワインは、ソーヴィニヨン・ブランとシャルドネを合わせました。
ソーヴィニヨン・ブランとは、やはりフレッシュ感で全体の印象をリセットする感じでしょうか。トマトを合わせると香りや、果実味とトマトの甘み・酸味の馴染む感じもありますが、やはりソーヴィニヨン・ブランの印象は強いですね。
一方、シャルドネとは今回でもトップクラスのマリアージュだったかなと。チーズのまろやかさとワインの果実感や香りのスモーキーさ等がよく合いますし、味わいが非常にクリーミーに広がります。そこに、魚の旨みや食感がいいアクセントとして加わります。もろみ味噌の甘みのある味わいにもいいですよ。

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焼き物はマナガツオの味噌漬けです。添えてあるのはピオーネの白和え。甘味もあり、脂も乗っている味噌漬けはワインとの相性の良さを予感させます。白和えの方も予想外のいいマリアージュでした。
合せたのはシャルドネとピノ・ノワール・レフーヒョです。
シャルドネは魚と合わせましたが、チーズ+カンパチほどではないものの、果実味と魚の甘み旨みはしっくりいっていました。
一方、ピノは魚、白和え両方と合わせましたが、先ず、魚の方は生臭み等全く出ず、ピノの果実味と少々のタンニンが魚の味わいや脂にいい感じ。一方、白和えとの相性もよく、ピオーネの甘みと合わさっても印象がぼやけず、むしろワインの味わいの要素に取り込んでさえいるような感じでした。和え衣のまろやかさと塩気のおかげもありそうです。

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続いては、キノコのかるかん寄せ、蟹と焼き茄子の餡かけです。焼き茄子を餡の具材にするというのは新しいなあと。餡の旨みや塩気、蟹のコクと共に、焼きナスの香ばしさと甘みがいい感じでした。
タイミング的に赤しかなかったので、ピノ・ノワールとエラスリスのカルメネールを合わせました。正直どうかなと思ったのですがこれが意外とイケてました。
ピノは、その味わいの優しさが餡の味わいの程度とよく似たところにあり、ワインの各要素が料理の各要素に寄り添う感じ。一体化して抜群のマリアージュ、とまではいきませんが、それでもキノコの香りとワインの香りの間には高い親和性が見られたように思います。
一方、カルメネールとは、流石にワインの果実味の印象が勝りますが、それでも料理の塩気や旨みは負けず、全体としてなかなかに立体感を見せてくれました。蟹の香りと味わいのコクが、特に効いていたような印象。

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そして、揚げ物は松茸のフライ。自家製の甘辛いソースと共にです。マツタケは香りもよくジューシー。カナダ産だそうですが美味しいですね。
ワインは、カルメネールとモンテスＭを合わせましたがどちらもいい感じでした。
カルメネールは、Ｍと比べますと味わいがやや大人しいおかげか、マツタケと合わせても味わいは拮抗する感じ。衣の香ばしさとマツタケの香りと、ワインの味わいに連続性がある感じ。そこに、ソースのコク、甘み、塩気が加わることで、全体がまとまりますね。
一方Ｍも、香り味ともに強いですが、それでもマツタケの印象が消されることは無く、ソースも加えることで意外なほど一体感が出ました。やはり、衣の香ばしさは効いていますね。

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そして、牛肉ご飯と漬物、貝のお汁です。牛肉ながらやさしい味わいのご飯が印象的でした。

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氷菓はプリン。なめらかな口当たりとカラメルの香ばしさでほっと一息。

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チリワインと日本食も面白いですね。特に、赤が蟹の餡かけと合わせられてしまったというのが驚きでした。最近あまり飲めていませんでしたが、今また人気出ているようですし、気候も涼しくなってきたという事で、色々試してみたいところです。
写真は今回のワイン。右からバルディビエソ、リースリング、ソーヴィニヨン・ブラン、シャルドネ、ピノ、カルメネール、Ｍ。


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