テーマ:ワイン大好き!(30780)
カテゴリ:ワイナリーへ行って来ました
上越へやってきた目的、それはもちろん岩の原葡萄園さんへお邪魔するためでした! 開園は1890年。日本最古のワイナリーといわれる大日本山梨葡萄酒会社の設立が1877年ですから最古参の部類に入るといっていいでしょうね。 日本ワイン好きなら1度は耳にしたことがあるであろう川上善兵衛氏の起こしたワイナリーです。地元の名家だった川上家。豪雪や河川の氾濫で米作りに苦労していた地域を救いたいとの思いを持っていた際に勝海舟に出会い、葡萄酒を飲ませてもらったことから、厳しい環境でも作れるブドウならできるのではと、ブドウづくりを始めたそうです。 岩の原葡萄園といえばの第一石蔵です。登録有形文化財に指定されている、日本最古のワイン蔵ですね。 石蔵は今でも現役。山からの湧き水のおかげで温度湿度も安定するようです。 こちらは第二号石蔵。上越市の指定文化財となっています。 勿論こちらも現役。外の寒さと比べると中はいくらか過ごしやすく、やはり気温や湿度が安定しているのだろうなと。ワインと樽のいい香りと、湿った地下的な匂いとが感じられました。 第二号石蔵といえばこれ。発酵時の温度コントロール、夏場の貯蔵のため、雪を用いて蔵内を冷やすということを行っており、その雪を貯蔵する雪室です。明治時代の蔵ですから当然電気を使った温度コントロールは出来ない中で、豪雪地帯ならではの雪を用いたシステムを作り上げたのは流石の知恵ですね。 訪問当時、どのくらい雪が積もるかと心配していましたが、この日はもちろん降雪はあったもののそこまででもなく。ワイナリー裏手の畑を散策させていただきました。 マスカット・ベーリーAの畑のようでしたがいくつか幹の太い木もあり、樹齢が高いのだろうなと。仕立て方は、やはり雪が積もることが前提になっているのでしょうね。 畑や蔵の見学の後はもちろん試飲です。有料テイスティングコーナーには、定番の深雪花に加えローズ・シオター、レッド・ミルレンニューム、そしてマスカット・ベーリーAにブラック・クイーン、更にはヘリテイジまでありました。 ちなみに、テイスティングの際対応してくださった方が話してくれたのですが、前年のこの時期は3メートル級の積雪だったそうで、この日は運が良かったようです^^; こちらはローズ・シオター。これまで試飲会等でスパークリングを少し飲んだことはあったくらいでしたが、このスティルはフルーティな中にも白い花やどこか日本酒的な雰囲気もあったような。 シャスラー・シオターが交配品種として使われている、というのを読んで、スイスワインの試飲イベントで飲んだシャスラをちょっと思い出したでしょうか。チーズフォンデュに合わせるといいかも。 通常のものと有機栽培ブドウ使用のベーリーA2種類も飲み比べさせていただきました。通常のものは、らしさの中にも黒いフルーツや骨格も感じる印象、一方有機栽培のものは造りそのものも違うのかまではうかがえていませんが、より柔らかな印象で香りも黒フルーツとまではいかない感じだったように思います。 試飲・販売スペースのある建物の2階は展示室となっており、ワイナリーの歴史を知ることができます。ブドウの葉の標本など様々な興味深い展示がある中でも、やはり最も興味深かったのは交配品種作成の歴史。 実に1万回以上の品種交雑を経て、マスカット・ベーリーA、ブラック・クイーンといった日本ワインを語るうえで欠かせないブドウたちがここで生まれたと思うとやはり感動を覚えます。ここの展示、見逃すのはもったいないと思います。岩の原葡萄園さんへご訪問の際は、じっくり見てほしいスポットですね。 様々な「日本のブドウ」の生まれた地、岩の原葡萄園。一度は行きたいと思っていたワイナリーでした。この時はその日のうちに帰岡する必要がありましたので滞在時間は短いものとなってしまいましたが、それでも石蔵や展示の見学、貴重なワインの試飲と、楽しませていただきました! 公共交通のアクセスも良く(ワイナリーの目の前にバス停があります)、またゆっくりお邪魔させていただきたいところです。 にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023年12月19日 22時45分29秒
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