戯言
W-Kのひとり乱談。芸というものはその人の本質を映し出すものだ。 人として苦労し、かつ悲観しない人ほどステキな踊り子はいない。自己主張すれども、自己中心的ではない人ほど魅力的な踊り子はいない。ステキな人であればあるほど、ステキな踊り子だ。 プロの世界でいう「演出」は、最高の芸を演出することがすべてなのだと思う。だから、芸ができない人は落ちていくし演出しきれなければ演出家は失脚する。 でもKはプロじゃない。より良い人間(オトナ)を目指そうとする姿勢や夢や目標に向かって努力している姿勢を「群舞」として演出するのがKの役割。 悩み、苦しんできた過程を思うように踊れるようになった喜び、楽しさを嘘でも脚色でもない、等身大のモノを表現する。一人一人の良い個性を伸ばし、悪い個性に向き合わせる。集団という人間関係の中、一人一人に役割があって意味があり、自分が乗り越えるべき壁を乗り越えてもらう。私の指導・演出は今まで「演じて」きた人には苦しいかもしれない。見せかけのカッコ良さばかり追求してきた人は戸惑うかもしれない。素の自分をさらけ出すということはとてもとても恥ずかしいものだ。 ただカッコ良く踊るだけなら簡単だ。観客に印象を残す演出をするのも簡単だ。方程式も答えもすぐ出せる。魅力ある人間になるのは難しい。ステキな人間関係とステキな環境を作るのは難しい。答えどころか、方程式もない。 祭りは人。Kは後者を演出する。