告悔 (懺悔の告白)
空手の神様。どうか私の告白をお聞きください私には今、迷いがあります。それは、自分がどこを目指すべきなのかという、空手に対する根本的な迷いです。この迷いは、ある「壁」に直面した際に生まれました。その「壁」をあえて名付けるとするならば、「フルコンタクト組手に対する恐怖心」です。私はその障壁に、入門以来、ずっと苦しめられてきました。その壁の大きさ・厚さ・高さを前に、なすすべもなく立ち止まってきました。時には見ないふりをして、自分を誤魔化したりもしました。でも私は、どうしてもその壁を乗り越えて、前に進みたいのです。障壁の向こうに広がる、美しい景色を見たいのです神様。空手の神様。私はこれから、どんなに辛くても、忙しくても、寒くても、カッコ悪くても、苦しさから逃げたり、練習を怠けたりしないで、これまで以上に精進し続けることを、今日、ここに、神様の前で誓いますそして、自分が歩んできた道のりを振り返り、これまでに犯した数々の罪を、神様の前で、正直に告白いたしますどうかお聞きください。(C)十五夜私は、「健康のために運動しよう!」という軽い気持ちから、 なんとなく、思いつきで空手を始めてしまいました私は、クーポン雑誌に載っていた、という単純な理由で、 今の道場を選んでしまいました。 また、「女性歓迎」の文字にすっかり安心したこと、 「グローブプレゼント」の広告に惹かれたことも認めます私は、最低限の知識もなく道場に入門し、 数週間経って、書店で間違えて解説書を買って初めて、 「フルコンタクト」と「伝統」の名前を知ったことを認めます私は、書道や着物の着付と同じ感覚で空手をとらえ、 「流派=型の違い」と勝手に想像して入門してしまいました。 そのため、「直接打撃」と「寸止め」の意味を知って驚愕し、 流派を変えるべきか、本気で悩んだ事実を認めます私は、それまで格闘技にまったく興味もなく、 世界的に有名なファイターの名前すら知らないのに、 それを言い出せず、 先輩達の会話に、「勘で」相槌を打ったことがあります私は、入門後に初めてテレビで「K-1」を見て、 あまりの「痛い」光景に、5分でチャンネルを変えました。 実は今でも、気合なしでは直視できない軟弱っぷりです空手の神様。私はここに、これらの罪を認め、過ちを悔い改めることを誓います。どうか愚かな私をお許しください。そしてこの私に、壁を乗り越える「勇気」と「力」をお与えください。押忍(アーメン)(C)十五夜 ←今日は面白かった!と思われたら、クリックをお願いします☆ ←こちらも愛のクリックよろしくお願いします☆ 撫子