古神道とひも理論--宇宙は振動するひもによって創られた
ある特定の震動数を持つ音を組み合わせることによって地球を創りだすなんて、ちょっと信じがたい話ですよね。でも、宇宙を形成する究極の要素は「宇宙の音楽」なのではないか、との仮説は、宇宙物理学のひも理論そのものです。ひも理論を思い出してください。ひも理論は、振動する微小なひもを基本とする理論で、振動の各モードが特定の素粒子に対応すると考えます。だから、その理論によると、もし超高性能の顕微鏡で電子の真ん中をのぞけば、そこには振動する「ひも」があります。で、このひもを弾くと、振動が変化して、ありとあらゆる素粒子になるというんですね。宇宙はひもの振動だった。宇宙のあらゆる微小な粒子は、ひものさまざまな振動にすぎないのではないか、と見るわけです。すると、一つ一つの音は一つ一つの粒子、和音は物理法則、メロディーは化学法則のようなものになると言います。宇宙は、ひもの壮大な交響曲と見なすことができる、と。このひも理論が正しければ、古神道に伝わる「あいうえお」という50音の神様が地球を創ったという話も、まんざらお伽噺とは言い切れなくなりますね。ここまで来ると、注連縄がDNAの螺旋構造に見えたり、注連縄の揺れが宇宙の揺らぎに見えてきます。古神道を知る古代日本の人たちは、もしかしたら宇宙の根源にある「音楽」の意味、その仕組みに気が付いていたのかもしれません。(続く)